ドナウの真珠との異名を持つハンガリーの首都ブダペストは、その美しい街並みを求めて世界中から観光客が訪れるヨーロッパ屈指の人気都市。
ベストシーズンは快適な気候と昼の長さから春〜秋と言われていますが、冬のブダペストもたくさんの魅力があるのをご存知でしょうか。
この記事では、冬ならではのブダペストの魅力を紹介します。
欧州一の温泉大国でスパ巡り
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ハンガリーが他の欧州の国々と一線を画す特徴といえば、温泉文化。
実際には温泉があるのはハンガリーだけではないですが、文化というレベルで浸透しているのは欧州ではこの国だけではないでしょうか。
ブダペストの街を始めハンガリーのあちこちに温泉があり、地元民も観光客も共にそれぞれ個性的なスパ時間を楽しんでいます。
そう、ハンガリーのスパ体験はなかなか個性的です。
施設によってシステムや特徴は様々ですが、基本的には
・男女混浴で水着着用
・温度は30〜40℃ぐらいが多い
・サウナ、マッサージ、カフェ等を併設していることも
は、まあさほど驚く点ではないですが、中には
・夜になると音楽、ダンス、飲食が楽しめるパーティー開催
・湖全体が天然温泉
・洞窟の中にある温泉
など、ユニークな温泉が目白押し!
冬は有名な温泉でも夏ほど混雑しないので、温泉超大国日本でも経験できないハンガリーならではのスパを思いっきり楽しむのに良い季節ですよ(^^)
ただし温泉によっては冬は温度が低すぎる場合があるので、事前に各ホームページなどを通して情報を確認することを強くおすすめします。
ブダペストを始め、ハンガリーのおすすめ温泉はこちらの記事で紹介しています。
かわいすぎるクリスマスマーケット散策
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クリスマスマーケットといえばまずはドイツ、その次にドイツ、その次にフランスあたりが有名ですが、ブダペストのクリスマスマーケットもちゃっかりいい味出しています。
最も有名なのはヴェロスマルティ広場(Vörösmarty tér)のクリスマスマーケットで、通常11月中旬から1月1日まで開かれています。
期間中はステージでジャズやフォークなどあらゆるコンサートが開催される他、ハンガリー伝統料理やスイーツ、クリスマスマーケットおなじみのホットワインetc.を気軽に味わえ、オーナメントなど手頃なお土産探しにもピッタリ。
もう1つ聖イシュトヴァーン大聖堂(Szent István Bazilika)前のクリスマスマーケットも、食べ物や雑貨などの定番屋台に加え鮮やかなライトショートとスケートリンクも登場し、カップルから子連れファミリーまで誰でも楽しめるほっこりした雰囲気が魅力的です。
スパイスの効いたハンガリー料理で身体を温める
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冬の寒さから手っ取り早く体を温める方法の1つは、やはり食事。
で、ハンガリー料理って何?それおいしいの?という日本人が多いでしょうが、欧州のど真ん中7カ国に囲まれたハンガリーは長い歴史の中で様々な国の食文化の影響を受けて生まれた、ユーラシア代表とも言えるグルメ。
パプリカを生み出した国のためパプリカ愛が尋常ではない他、多種多様なスパイスを絶妙に使い合わせる点が、典型的な西欧の料理との違いを際立たせています。
12月ならガチョウや七面鳥のロースト、川魚のスープなどハンガリーの伝統的なクリスマス料理も試せるチャンス。
またハンガリーはフォアグラの産地としても有名で、フランスよりずっと安くフォアグラを堪能できます。
脂肪肝でげんなりするガチョウが夢枕に立たないことを祈りつつ(やめれ)、ハンガリーの絶品フォアグラを味わってみてはいかがでしょうか。
お城の前で優雅にアイススケート
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冬になるとブダペストのあちこちにスケートリンクが登場し、市民や観光客が思い思いにスケートを楽しむのが風物詩になっています。
中でも市民公園にあるスケートリンク(Városligeti Műjégpálya)は欧州最大、オープンはなんと1870年の超老舗。
目の前にヴァイダフニャディ城を眺めながら開放感抜群の広々としたリンクで滑るスケートは、初心者でも楽しめること間違いなし!
スケート靴はもちろんレンタルできるので手ぶらでOK、また欧州最大規模のセーチェーニ温泉にも近いので思いっきり滑った後はそのまま温泉に直行することもできます。
廃墟カフェで新旧のブダペストを感じる
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ちょっとディープなブダペストの世界を覗き込めるのが、ブダペスト7区のユダヤ人街に点在する廃墟カフェ。
日本でも古民家カフェなどが話題になってずいぶん経ちますが、ここブダペストでも戦前の文字通り一度廃墟となった建物を21世紀初頭に改装したカフェやバーがきっかけで、一躍注目を集めるスポットに。
当初はいかにもアングラ的な雰囲気が強かったそうですが、現在では音楽、アート、文化、インテリアなど各店がそれぞれの独特な世界を表現した、観光客でも気軽に立ち寄れる雰囲気になっています。
そのため人気店はピークシーズンの夏は混雑して座れないこともあるので、オフシーズンの冬はゆっくり、じっくり、新旧のブダペストに思いを馳せながら廃墟カフェに入り浸るには絶好の時期です。
廃墟カフェのメッカSzimpla Kert
あえて真冬のドナウ川クルーズ
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ブダペストの定番アクティビティといえば、両岸に絶景が臨めるドナウ川クルーズ。
しかし何となく冬は寒々しくて、スルーしてしまいそうなもの。
結論から言うと船内は暖房がバッチリ効いているので、鼻からツララを下げてクルーズする恐れはありません。
さらにクルーズは特に夕暮れから夜が美しいため、16時頃には暗くなり夜が長い冬はうってつけです。
クルーズのタイプは実に豊富で、さくっと短めのカクテルクルーズからラグジュアリーなディナークルーズ、さらに日程が合えばクリスマスやニューイヤークルーズも。
しっかりと防寒をしていても、特に雪の降る寒い日に観光で歩き続けるのはなかなか大変。
そんな日こそドナウ川クルーズでのひと時は、心身を暖めてくれる癒しの経験になってくれるでしょう。
なおブダペストの気候の詳細はこの記事で紹介しています。
まとめ
冬は寒さが厳しくて長いブダペストですが、それでも訪れるに値するメリットがたくさんあります。
この記事で紹介したポイントの中には年間を通して体験できるものもありますが、観光客で溢れかえる夏は人気観光スポット、レストラン、ツアーなどが軒並み混雑するので、静かに落ち着いて楽しめるのは冬の大きな利点です。
クリスマスから年末年始を除けばホテルや航空券も安く予約しやすいので、コスパ重視の人にも最高の季節。
ぜひ冬ならではのブダペスト旅行を満喫してくださいね。