冬のヨーロッパはクリスマスマーケットや美しいイルミネーションなど冬ならではの様々な見どころがありますが、寒いのがダメな人にとっては少し行きづらい旅行先。
しかし実際には、想像以上に暖かい場所もあるんです。
こちらの記事では冬でも暖かいヨーロッパの都市・エリアを7ヶ所まとめました。寒いのが嫌いな人は特に必見ですよ!
カナリア諸島/Canary Islands
平均最高気温:12月/21℃ 1月/20℃ 2月/20℃
平均最低気温:12月/16℃ 1月/15℃ 2月/15℃
(データ参照:Holiday Weather、以下同様)
冬のヨーロッパでダントツで暖かいのが、ポジションがほぼアフリカのカナリア諸島(スペイン)です。
カナリア諸島はグラン・カナリア(Grand Canaria)、テネリフェ(Tenerife)、フエルテベントゥーラ(Fuerteventura)などの島で構成され、ビーチや火山などの大自然、そして温泉やスパを備えたリゾートホテルが多いことから、アウトドア派にもインドア派にもおすすめ。
単純に冬のヨーロッパで最も暖かい所が希望ならば、迷わずカナリア諸島一択です。
観光のオプションも非常に幅広いので、子供連れファミリー・カップル・バックパッカーなど、旅人のタイプを問わない超万能型の旅先でもあります。
デメリットは一般的に欧州各地ではオフシーズンで安く&少ない観光客の中のんびりできる冬期が、寒い国々から一斉に逃避する人々のおかげで夏と同様のハイシーズンになること。
それだけ欧州内では恵まれた気候という訳ですね。
なおこのカナリア諸島から北に約500kmのポルトガル・マデイラ諸島も、気温的にはカナリア諸島に非常によく似ています。
違いはカナリア諸島より降水量が多い点ですが、それが気にならなければ、マデイラ諸島も素晴らしい候補地です。
キプロス/Cyprus
平均最高気温:12月/18℃ 1月/17℃ 2月/17℃
平均最低気温:12月/9℃ 1月/8℃ 2月/8℃
東地中海の島国キプロスは四国の半分ほどの面積ですが、島の北はトルコ領、南はギリシャ系の住民が多く住むため主に2つの宗教・文化・言語が共存しています。
しかし元英国領なので英語がほぼ問題なく通じ、特に南側は通貨もユーロなのでハードルは低め。(※北キプロスでもユーロが使える所は多いが、基本はトルコ・リラ)
美しいビーチはもちろん古代遺跡巡り、トルコとギリシャのいいとこ取りのグルメ、エキゾチックなショッピングストリート、2000mを超える山ではスキーもできる隠れ観光大国!
うっかり山に泊まると普通に寒いので、ビーチ沿いで雰囲気も良いリマソール(Limassol)やパフォス(Paphos)などに滞在するといいでしょう。
マルタ/Malta
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平均最高気温:12月/17℃ 1月/16℃ 2月/16℃
平均最低気温:12月/11℃ 1月/9℃ 2月/9℃
同じく地中海の島国マルタも美しいビーチと街並みが魅力の観光エリート国で、東京23区の半分ほどのかわいらしい国に北欧や英国からいかつい大男達が大挙として押し寄せます。
とは言え冬はクリスマスから年末年始を除けばオフシーズンなので、落ち着いて写真を撮ったり人気のカフェ巡りをしたりするのに最適ですよ。
ホテルの宿泊料金も下がることが多いので、憧れのラグジュアリーなホテルにお得に泊まれるチャンスも。
とにかく小さいので、短い日程でも充分満喫できるのもポイントです。
ファロ/Faro
平均最高気温:12月/17℃ 1月/16℃ 2月/17℃
平均最低気温:12月/9℃ 1月/8℃ 2月/8℃
ポルトガル南部のアルガルヴェ地方は年間を通して温暖な気候なことから、そのまばゆい太陽を求めて北欧や英国からいかつい大男達が押し寄せます(2回目)
とにかく魅力的な街やビーチがたくさんあるエリアですが、西に行くほど僅かながら涼しくなる傾向にあるため、少しでも暖かい所を探すなら東寄り(スペイン側)の街を選びましょう。
ファロは国際空港がありポルトガルやスペイン各地からの長距離バスも発着、宿泊施設や飲食店も充実しているので特に便利な都市。
車を借りなくても、公共交通機関で他の街に容易にアクセスできるのもアルガルヴェのメリットです。
セビージャ/Seville
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平均最高気温:12月/17℃ 1月/16℃ 2月/16℃
平均最低気温:12月/8℃ 1月/6℃ 2月/7℃
スペイン南部アンダルシア地方の州都であるセビージャ(セビリア)は、島を除くとヨーロッパで最も暖かい都市。
それはそれでめでたいんですが、夏は40℃とかの超えるべきではない壁もあっさり超えるので、普通に暑すぎます。
そのためマイルドな寒さで観光客も減る冬はとても旅行しやすく、少し足を伸ばせばコルドバやカディスなどの人気都市に日帰りで行くこともできます。
イスラムの影響を多大に受けたエキゾチックな旧市街で、夜遅くまでタパスの食べ歩きやフラメンコを楽しんでみてはいかがでしょうか。
シチリア島/Sicily
平均最高気温:12月/16℃ 1月/15℃ 2月/15℃
平均最低気温:12月/11℃ 1月/10℃ 2月/10℃
イタリアのいわゆる長靴の先にあるシチリア島は地中海で一番大きい島で、イタリア本土とは異なる独自の文化を持ちます。
すぐ南にいるマルタさんがとにかく小さいので余計にデカく見えますが、空目ではなく実際に見どころが島のあちこちに点在しています。
ビーチ、火山、遺跡、絶品グルメ、ショッピングなどを存分に満喫するには1週間は欲しいですが、短い滞在ならシチリア最大の都市パレルモ(Palermo)やカターニア(Catania)を中心に周るのがベスト。
内陸部の標高が高いエリアは容赦なく寒いので、とにかく沿岸部に滞在するようにしましょう。
クレタ島/Crete
平均最高気温:12月/18℃ 1月/16℃ 2月/16℃
平均最低気温:12月/11℃ 1月/9℃ 2月/9℃
最後に紹介するのは、ギリシャの数々の島の中でも最も大きく、そして暖かいクレタ島。
正直に言うとクレタのこんなにも美しいビーチで泳がずに帰るってどうなの、とは思います。さすがに真冬は泳ぐのには厳しいですからね。
しかし一方で夏は恒例の観光客で溢れかえり&料金爆上げ現象が起きるので、やはり冬は冬でアリです。
夏なら行列ができる人気のお店や観光スポットにもすぐに入れたり、誰にも邪魔されずに好きな場所で好きなだけ写真を撮れたりするのは、冬ならではの特権。
ここではギリシャ代表としてクレタ島を取り上げましたが、基本的にギリシャの南&東寄りの島は同じように暖かい気候に恵まれています。
ただしあまりに小さい島だとオフシーズンの冬は飲食店も商業施設もごっそり閉まることも珍しくないため、クレタ島のようなある程度大きな島を選択するのが無難です。
冬にヨーロッパ旅行する時の注意点!
ここまでヨーロッパで冬でも暖かい国・エリアを紹介してきましたが、一つ留意点を挙げると、一般的に暖かい国の方が暖房器具が寒い国ほど整っておらず、特に安宿や民泊だと室内で寒い思いをする可能性があります。
気温データを見ても分かる通り、いくら暖かいと言ってもカナリア諸島以外は朝晩は10℃前後まで下がるのが一般的。
せっかく外が暖かい国を選んでも室内で凍えては本末転倒なので、宿泊施設を決める際にはきっちり暖房器具が備わり、温度調整ができるか(=付けてても温度設定が低かったりすることも)を確認するといいでしょう。
また、これらの地域は基本的に夏より冬の方が降水量が増えるため、SNSやガイドブックで見るような突き抜けるような爽やかな青空がいつもお出迎えしてくれるとは限りません。
何日も土砂降りが続くようなことはほとんどありませんが、雨・強風・曇りの場合の観光プランも考えておくといいでしょう。
まとめ
ヨーロッパで冬でも暖かい国・エリアを7ヶ所厳選して紹介しました。
日本人にはまだあまり馴染みのない場所もありましたが、これらの7ヶ所は欧州人の間ではド定番の旅行先でもあり、夏のハイシーズンはどこも大混雑で航空券やホテルの価格も高騰します。
そのため寒いのが苦手な人に限らず、リーズナブルにリゾート地を旅したい人や落ち着いた雰囲気が好きな人にもおすすめ。
夏よりは雨や曇りの日が増えるので典型的な南欧のイメージとは異なりますが、日中なら分厚いコートなしでも街歩きができるのは魅力的ではないでしょうか。
ヨーロッパの冬=寒い!というイメージを覆してくれるかもしれない?これらの場所を、ぜひ訪れてみてくださいね。