欧州の異端?カナリア諸島の気候とベストシーズンまとめ

スペイン
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ヨーロッパよりアフリカ大陸に近いスペイン・カナリア諸島は、その地理からも想像ができるようにスペイン本土や他の欧州諸国とは全く異なる気候を持ちます。
そのため一般的な欧州各地の観光地とは、ハイシーズン・オフシーズンが違うという特徴が。
この記事ではそんなカナリア諸島の気候と、それを踏まえたベストシーズンを解説していきます。

亜熱帯×砂漠=“常春”のアイドル性気候!

 
 
 
 
 
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カナリア諸島は亜熱帯気候砂漠気候の両方に分類される、世界でも珍しい地域です。


その結果年間を通して春から夏のような暖かい気候ながら、雨は少なく日照時間も長いという、特に太陽欠乏症候群にかかりやすい北欧や英国人にとってはまさにアイドルのような気候!


さらに大西洋の寒流の一つであるカナリア海流が北から南に流れていることで年間を通して海の水温の変動が少なく、真夏でも適度な温度に保たれることも大きな特徴です。


例えば同じスペインの定番ビーチリゾートである地中海のマジョルカ島は真冬の水温が15℃で真夏が26℃と11℃も差があるのに対し、カナリア諸島のテネリフェはそれぞれ19℃と24℃と、5℃しか差がありません。


そのため真夏でも快適に泳げるうえ、気温が高い日には真冬でも泳げます(若干涼しい場合もありますがそこは気合でなんとか…)

ただし、カナリア諸島はスペイン最高峰の3718mのテイデ火山があるなど起伏の激しい地形のため、高地であれば当然気温は下がります。


宿泊施設が多く集まるエリアはどの島でも沿岸部に多いですが、内陸の街に滞在する場合やテイデ火山など山へのハイキングに行く場合は、一般的なデータとして紹介されるカナリア諸島の平均気温より5〜20℃も気温が低いことに注意しましょう。

目安は『標高が1000m上がる→気温が約6.5℃下がる』です。

また特にテネリフェ島とグラン・カナリア島は島のほぼ中央に山があることもあり、北部と南部でわずかながら気温差があります(南部の方が暖かい)。


そのため真夏にいずれかの島に旅行する場合は猛暑を避けるために北部に、逆に冬に避寒目的で行く場合は南部に滞在するといいでしょう。

カナリア諸島の人気エリア2ヶ所の気候をチェック

続いてカナリア諸島のメインの7つの島の中から、テネリフェ島とフエルテベントゥーラ島の気候をチェックしていきます。


このテネリフェのデータは北部の数字なので、南部はこれより平均2℃前後高いと思えば良いでしょう。
気候データはサイトにより多少の差異があるため、参考程度にしてくださいね。


データ参考:Holiday Weather

テネリフェ

フエルテベントゥーラ

とにかく冬⇔夏・朝晩⇔昼の気温差が小さいことが大きな特徴で、スペイン本土や日本のようなハッキリした四季はありません。
そのため基本的には日本の春や秋を想定した服装で、夏は半袖と念の為長袖1枚をプラスして持っていけばいいでしょう。

2つの都市の比較だとフエルテベントゥーラの方がテネリフェよりやや平均気温が高く、雨が少ないことが分かります。
ただし実際にはフエルテベントゥーラは毎年ウィンドサーフィンのワールドカップが行われるほど風が強いことで有名で、体感温度としてはわずかながらテネリフェの方が高いと言っていいでしょう。


お隣のランサローテ島も風が強いため、フエルテベントゥーラとほぼ同じ傾向です。


またこのグラフを見るといかにも冬に雨が多そうに見えますが、年間降水量は200㎜程度の地域が多く、東京が平均1700㎜前後ということを比較すると、島により多少違いがあるとは言え非常にカラッとしている点がいかにもアイドル性気候といった感じです。

その分紫外線や乾燥は情け容赦ないので、しっかりと対策しましょう。


さらにサマータイムを導入しているため夏の日照時間が長いのはヨーロッパ各地と同様ですが、真冬でも平均6時間とたっぷり日光を浴びることができるのも欧州では稀有な存在です。

オフシーズンが存在しないフル稼働のビーチリゾート

この気候データから勘づく人もいるかも知れませんが、カナリア諸島には明確なオフシーズンがありません


これは他のヨーロッパの人気ビーチリゾートと決定的に違う点で、ギリシャであれイタリアであれスペイン本土であれ、夏がピークシーズンで大混雑するのに対して冬は潔いほどにオフシーズン丸出しになることは珍しくありません。


それらの主なビーチリゾートではオフシーズンになると多くの飲食店やお土産屋が閉まる一方、ホテルや航空券が安くなったり夏にはぎゅうぎゅう詰めになる有名観光地をゆっくり周れるといったメリット・デメリットがあります。


その点カナリア諸島は1年を通して大きなオン・オフがなく、真冬でも夏と変わらずグルメや観光を満喫できる一方、格安の時期やガラガラの時期というのもほぼありません

11月でも閑散期の雰囲気はゼロ photo by Maki


観光客の特徴として、夏はスペイン本土や他のヨーロッパ諸国から夏のバカンスとして子供連れで訪れるファミリー層が多いのに対し、冬はリタイア組が自国からの避寒目的で長期滞在するパターンが多いです。


特に冬のリタイア組は毎年同じ時期に同じ期間滞在する熱烈リピーターが多いので、夏のピークシーズンと同様冬にカナリア諸島を旅行する場合も、なるべく早く航空券やホテルツアーを申し込むのが無難です。

旅行目的別のベストシーズン

ハイキングや自然散策を楽しみたい

 
 
 
 
 
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どの季節にもそれぞれの良さがありますが、強いて挙げるなら7月から9月を除く全ての時期がベターです。
夏でも高地であれば涼しく快適ですが、やはりそれ以外の場所はかなり暑く混雑することから、波が少ないとは言えピークの時期は外した方が良いでしょう。
逆に冬に高地に行く場合は防寒グッズを忘れずに。

ビーチで泳ぎまくりたい

 
 
 
 
 
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泳ぐのに最適なのは水温が安定して高い8月〜10月です。
特に観光客の波が去る9月10月は最もおすすめ。
次いで7月はもちろん、5月6月11月でも泳げる日は多いです。
12月〜4月ですら泳げる日はありますが確実ではないので、泳げればラッキーぐらいの心持ちでいるのがいいでしょう。

なるべく安く旅行したい

劇的な値下げはないものの、3月〜5月と11月は比較的安く旅行がしやすい時期です。
これらの月は夏と冬の大量の観光客が来る前後のため、価格が高騰することは稀です。
ただし3月〜4月の移動祝日であるイースター期間中はホテルも航空券も高くなるので注意。

混雑を避けてのんびり旅行したい

これも同じくイースター期間を除く3月〜5月、11月が大混雑を避けるには良いシーズンです。
逆に言うと明確な閑散期はないので夏は7月と8月、冬は12月〜2月(特にクリスマスから年末年始と2月のカーニバル)、それに加えてイースターを外した時期であれば、いつであっても少なくともメガトン級の混雑は避けられるでしょう。

まとめ

ヨーロッパの中で最も暖かい、カナリア諸島のベストシーズンについて解説しました。


もっとも多くのヨーロッパ人にとってカナリア諸島は飛行機1本4〜5時間、パスポートも両替も要らない旅行先のためハードリピーターも多くアイドル級の人気ですが、日本からは直行便もないためただの避寒目的なら東南アジアなどの方がずっと早く、近く、安いです。


それでもカナリア諸島にはただ気候が良いだけではなく、ここでしか見られない希少な動植物、雄大な自然、大航海時代の名残を感じる街、スペイン本土とは微妙に異なる絶品グルメなどなど、魅力が盛り沢山!


1年を通してハズレの月は全くないので、旅の目的や予算によって最適の日程を立てて見てくださいね。

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