【2022年最新】冬のサンティアゴ巡礼にかかった費用を大公開!

スペイン
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スペイン北西部の聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラを目指す巡礼路は、年々日本でも人気が高まっています。
数百㎞の巡礼路を時に1ヶ月以上に渡って歩くとなると、気になるのは費用。
サンティアゴ巡礼にはいくらぐらい必要なのか?実際に巡礼をしてみた筆者が解説していきます。【2022年5月更新】

サンティアゴ巡礼にはどんな費用が必要?

趣のある巡礼者用のアルベルゲ

まず基本的な情報として、サンティアゴ巡礼にはどのような費用が必要なのか?という点からスタートしましょう。

大まかには通常の海外旅行と変わりませんが、ひとつひとつ解説していきます。

  • 巡礼に必要なアイテムの準備・・・元々トレッキングや海外旅行が趣味ならすでに持っているかもしれませんが、巡礼に適したバックパック・靴・寝袋・杖etc.を揃えるのがはじめの一歩。
    ただし靴やバックパックのような最重要アイテム以外は、現地到着後に購入しても良いと思います。
  • 海外旅行保険・・・巡礼中の怪我や体調不良に備えて、保険にも入っておいた方が良いでしょう。巡礼の前後にも旅をするのであれば、全体の日程をカバーするように加入するのがベター。
  • スペイン(またはフランスやポルトガル)までの渡航・・・まず巡礼を始めるには欧州に飛ぶ必要があります。
    ゴールはスペインですが、スタート地はフランスやポルトガルという人もいるでしょうから、マドリードやバルセロナ、パリやリスボンなど、巡礼プランに適したフライトを選択しましょう。
  • 到着空港から巡礼スタート地までの移動・・・飛行機を降りたらすぐにでも巡礼を!…とやる気満々のところに水を差すようですが、まず空港から巡礼スタート地までバスや電車で移動するのが一般的。
    例えば筆者が歩いたポルトは国際空港から街中心までメトロ1本で€2ほど・1時間もかかりませんが、『フランス人の道』で人気のスタート地サン=ジャン=ピエ=ド=ポーはパリから電車やバスを乗り継ぎ6時間以上かかるので、それだけでも結構費用&時間を要します。
  • 宿泊・・・いよいよ巡礼を始めると、まず必要なのが宿泊費。
    巡礼者用の簡易宿アルベルゲ(albergue)の中には寄付制のタイプもありますが、基本的には有料です。
  • 食事・・・巡礼中の2大費用が、宿泊費と食費。
    食費は自炊か外食か、外食でもきちんとしたレストランかカジュアルなバルやカフェかによって、何倍にも変わってきます。
  • 観光(※オプション)・・・サンティアゴ巡礼は田舎道をヒツジやヤギと一緒にひたすら歩いて…というイメージを持つ人もいますが、実際には大きな観光都市も点在しています。
    『フランス人の道』ならブルゴスレオン『ポルトガルの道』ならリスボンポルト『北の道』ではサン・セバスティアンビルバオetc.、これらの都市で観光も楽しみたいのであれば、入場料やツアー料金などが必要な場合も。
  • お土産(※オプション)・・・基本的に巡礼の途中にドカドカとお土産を買い込むのは賢明ではありませんが、アクセサリーのような軽くて小さい物、あるいはその場ですぐに送るポストカードなどなら巡礼の妨げにならないのでおすすめです。

ちなみに日本語でサンティアゴ巡礼について検索すると、中には10年以上前の体験談などもヒットしますが、スペインやポルトガルの物価は年々上がっています

2022年現在、例えばカジュアルなレストランのランチコース(Menú del día)は€10前後、Booking.comなどで予約できるドミトリータイプの宿は1泊€12〜ぐらいが目安で、公営アルベルゲを除いて日本円で1泊1000円以下で泊まれる場所はまず無いと言っていいでしょう。

一番かかるのは巡礼中ではなく巡礼後?

さてこれは実際にデータで確認したわけではないのであくまでも巡礼を2回経験した筆者の個人的な感覚ですが、サンティアゴ巡礼では巡礼をしている最中より終わった後の方がお金を使う人が多い気がします。

巡礼中は「荷物を増やしたくない」「まだ先が長いから」という心理で買い物や浪費を避けていたのが、巡礼を終えると制限がなくなり、また頑張った自分へのご褒美にワンランク上のホテルやグルメ、あるいは観光を満喫したいと考えるのはごく自然なことではないでしょうか。

特に日本在住者などめったにスペインに行けない人なら巡礼後に他の都市に寄ってから帰りたい人が多数でしょうから、巡礼後のプランも含めて費用を概算すると良いでしょう。

【実例】12日間の巡礼でかかった費用

ポルトガルから橋を渡ってスペインへ!

それでは続いて2021年末から2022年1月にかけて、ポルトガルのポルトから巡礼を行なった筆者が使った費用を赤裸々に解説します。

ただしここでは純粋に「巡礼中」の費用のみの合計とし、現地までの渡航費や巡礼後の寄り道分は含めていません

というのも筆者はオランダ在住であり、この記事を読んでくれている人の中には日本やアメリカ、あるいはスペインに住んでいる人もいるかも知れませんから、渡航費は自分が住んでいる都市から各自で計算するのが良いでしょう。

同様に、巡礼後もすぐに帰る人もいればそっちがメインだとばかりにガッツリあちこちに行く人もいると思いますので、以下の数字はあくまでも「最寄り空港到着(筆者の場合はポルト)からサンティアゴ到着まで(サンティアゴ到着後の宿泊費などは含まず)の合計です。

このポルト〜サンティアゴのルートは約250kmで、筆者は12日間歩き、使った費用は約€300(2022年1月時点のレートで約39000円)でした。

単純計算で、1日あたり約€25(約3250円)です。

内訳はほぼ宿泊費&食費で占められていたのですが、ではもう少しこの内容を詳しく見てみましょう。

【実例】宿泊費

巡礼中の宿には公営(Municipal)のアルベルゲ、私営(Privado)のアルベルゲ、一般のホテルやペンションがあり、基本的に料金が安い順に、

①公営アルベルゲ(ドミトリー/寄付制〜€10ほど)
②私営アルベルゲ(ドミトリー/€10〜18ほど、個室/€20〜ほど)
③一般ホテル(個室/€25〜ほど)

が料金目安。

筆者は年末年始を挟んだ時期+コロナ禍+一番人気ではないポルトガルの海岸側ルートの巡礼というトリッキーな要素が重なっていたこともあり、公営のアルベルゲの多くは閉まっていました

そのため私営のアルベルゲ(ドミトリー)を中心に宿泊し、合計12泊で約€1551泊平均約€13という費用に。

これを高いと見るか安いと見るかは人それぞれですが、筆者個人としてはオミクロンが猛威を振るう年末年始で軒並み安宿がクローズしている事態も想定していたので、かなり安く収まったというのが正直な印象です。

さらにこの後にも少し触れますが、そのトリッキーさの影響もありドミトリー料金でほぼずっと貸し切りの個室状態だったので、ものすごくお得感はありました。

【実例】食費

続いて食費ですが、筆者はスーパーで買って宿で食べることもあればバルなどで外食することもありました。

高級なレストランは一切利用しなかったので、外食(ランチorディナー)でも一食€10〜€18程度、スーパーなら€5以下

12日間の合計は約€1301日€10少々というのはヨーロッパ『旅行』として考えると異次元の安さに思えるかもしれませんが、巡礼者の中には完全に自炊してもっと切り詰めてる人も。

逆にバル巡りをしたり各地のグルメをもっと思いっきり満喫したければ、さすがに1日€10では無理です。

筆者は欧州在住で巡礼も2回目、ポルトガルもスペインも何度も行ったことがある&今後も行くであろうから毎食毎食に全力投球はしませんでしたが、もし一生に何度も行けないのであれば間違いなくもっとお金をかけていたと思います。

【実例】その他の費用

筆者は12日間と短めの巡礼だったこと、そしてあまり観光をしなかったことから宿泊費と食費以外でかかった費用は極めて少なかったですが、一応こちらも触れておきましょう。

唯一観光でお金を使ったのがポルトガルのヴィアナ・ド・カステロの名所サンタ・ルジア大聖堂で、丘の上にあるこちらに行くには通常ケーブルカーが便利なのですが、元旦で運休だったためタクシーを利用。

2022年元旦のヴィアナ・ド・カステロ (左手の橋が歩いてきた道)

ケーブルカーは往復€3(2022年現在)ですが、タクシーはチップ抜きで€10でした。

そしてもう1点、今後の巡礼者にはあまり参考にならないと思われる費用が、コロナの簡易テスト

実はこの2021年末のポルトガルはオミクロン対策として規制を絶賛強化中で、ワクチン接種済みの人も宿泊施設に滞在する際に陰性証明が必要でした(※スペインでは不要)。

PCRテストは72時間有効なものの高いため、ドラッグストアなどで€3ほどで買える抗原検査を利用。

安いのは良いものの抗原検査は24時間しか有効とされなかったため、なんと毎日チェックインの前に検査が必要ということに!

宿の入口でコロナテスト(´・ω・`)→陰性\(^o^)/

しかももし陽性になったらそのまま10日隔離というおぞましい事態となるため、正直やや浅めにほじりました(笑)

コロナテストはコロナ禍限定の例外的な費用ですが、通常期でも特に巡礼が20日30日と長い場合は、シャンプーなどの消耗品を途中で追加購入する機会はあるかもしれませんね。

費用を抑えるポイントは?

ガリシアでは外せない名物の絶品タコ料理😋

もし少しでもローコストでサンティアゴ巡礼をしたいなら、どうすれば良いのでしょうか?

いくつかのポイントを挙げてみましょう。

  1. 公営アルベルゲに泊まる・・・上記に書いたように、基本的に最も安く宿泊する方法は公営アルベルゲを利用することです。公営アルベルゲはまさに「簡易宿」という感じでベッドとシーツ、トイレ、シャワーなどはありますが、布団やバスアメニティなどは備わっていないのが一般的。
    快適さでは通常のホテルより劣るでしょうが、巡礼が長ければ長いほど当然宿泊費の差は大きくなっていきます。
  2. 自炊する・・・こちらも説明は不要かもしれませんが、やはり毎日毎食外食するのと自炊するのでは、圧倒的に後者の方が安く済みます
    多くのアルベルゲではキッチンが使えるので、世界中からの巡礼者同士で料理をシェアすることも楽しみの一つ。
  3. 荷物を少なくする・・・特にLCCを利用する場合、荷物の大きさや数で料金がかなり変わってきます。Ryanairなどは座席の下に入るサイズのバッグ1つのみが無料、それより大きいサイズや2つ目以降の荷物は有料になるため、余計な物を持たないことは身体だけではなく財布の負担も減らすメリットに
    ちなみに筆者は20リットルのバックパック1つのみで、追加料金は一切かかりませんでした。
  4. 日程を短くする・・・サンティアゴ巡礼は最低100km歩くことで「巡礼証明書」がもらえます(※いくつかの条件あり)。巡礼でかかるのは主に宿泊費&食費ですから、日程が短いほど費用が少なくなるのは言うまでもありません。
    もちろん長い巡礼であればあるほどたくさんの景色や人に出会えたり達成感が強まったりするかもしれませんが、仮に時間やお金があまりなくても、それに合ったプランを立てれば巡礼は充分可能です。

【2022年5月追記】“聖年”の2022年は高くなる?!

さて筆者が歩いた2021〜22年の真冬&オミクロン最盛期はとにかくガラガラだった巡礼路ですが、それから数ヶ月で状況は全く変わっているようです。

元々冬季に非常に少ない巡礼者が春のイースター辺りで急激に増加するのは毎年恒例の現象ですが、それに加えて2022年は“Xacobeo(シャコベオ)”と呼ばれる聖年のため、より一層巡礼路が賑やかに。

ふむ、シャコベオって何??

使徒ヤコブが殉教した7月25日が 日曜日に当たる年が聖年となります。

(中略)

聖年の年にサンティアゴ大聖堂にある使徒ヤコブの墓を訪れる巡礼者は 罪の全贖罪を受けることができます。

(中略)

特に、聖ヤコブの祝日にあたる7月25日に合わせてサンティアゴ・デ・コンポステーラ へ到着しようとする巡礼者が多くいるので、聖年の7月は特に 巡礼者の数が増えます。

PILGRIM. 

実際にはこのシャコベオは2021年だったのですが、2021年はコロナの影響が甚大だったため、2022年も継続という特例に。

では通常、このシャコベオの年はどれぐらい巡礼者が多くなるのか?というと・・・

はい、一目瞭然ですね。

2022年もまだコロナでスペインの渡航制限や国内規制がどうなるかは不明ですが、もしその影響が少なければ、特に夏に巡礼者が激増するのは確実でしょう。

そうすると公営アルベルゲが満室→私営アルベルゲも満室→ホテルも宿泊料が上がるという現象が起きるため、必要なコストが上がることは念頭に入れておいた方が良いかもしれません。

ちなみに今後は2027年、その次に2032年にシャコベオが来るので、これらの年も同様に巡礼者が増え宿の争奪戦が起きやすくなることが予想されます。

冬の巡礼は夏より安い?

筆者が泊まった時は朝食込みで€14だったホステル

通常の旅行では夏のハイシーズンより冬のオフシーズンに旅した方がツアー料金やフライトがずっと安くなりますが、巡礼はどうでしょうか?

結論から述べると、必ずしもそうとは限らないというのが筆者の見解。

まずフライトについては旅行と同様、夏やクリスマスシーズン、春のイースターシーズン、日本発着の場合はゴールデンウィークなどの大型連休の期間は割高になります。

そして一般のホテルや宿泊施設も同様に、夏のピークシーズンでは宿泊料が冬の数倍になることも。

ならやっぱり冬の方が安いのでは?と思うかもしれませんが、上にも少し書いたように、冬季は公営アルベルゲがごっそり閉まっている可能性を考慮する必要があります。

基本的に宿泊料は公営アルベルゲ<私営アルベルゲ<ホテルなので、公営アルベルゲに泊まれないとなると、平均的に宿泊費は上がるはずです。

また、食事も一人分の食材を買って自炊するのはなかなか面倒だったりしますよね。

筆者が歩いたのはコロナ禍だった影響もあるとは思いますが、ほぼずっと宿が1人で貸切状態でした。

まあそれは良いといえば良いのですが、数年前に行なった初めての巡礼(10月下旬から11月中旬)では、自炊の場合は他の巡礼者数人と€2〜3ほど出し合えば結構豪華なディナーが味わえ、外食する際も€10も出せばスペイン名物のタパスを何品も頼んでもお釣りが来るほど。

そのため、極端に巡礼者が少ない冬季は自炊しようにも外食しようにもちょっと不便に感じました

しかし夏は夏で、人気の公営アルベルゲがすぐに一杯になってしまうほど巡礼者が多いのも事実。

総合的に考えると、多くの公営アルベルゲがオープンしている&巡礼者が多すぎず少なすぎず&フライト料金がほどほど&一般の宿泊施設に泊まってもそこそこの宿泊料である、3月(イースターが始まる前)や10月辺りが安く歩きやすい時期ではないかと思います

予算に余裕があれば楽しみ方は色々!

と、ここまで庶民派の筆者が低予算で歩いた話やそれよりさらに安く済ませる方法をつらつらと書いてきましたが、いや自分はそんなに切羽詰まってないんだけど…という人もいるでしょう。

それなら話は早い!!

サンティアゴ巡礼はお金をかけた人ほど良い経験ができるとは決して思いませんが、例えば普段ドミトリーでの宿泊に慣れていない人は、男女同室のアルベルゲは少しストレスになる可能性もありますよね。

貴重品や持ち物を置きっぱなしにできない、トイレやシャワーを使いたい時に使えない、周りのイビキや寝言がうるさい、共同スペースが衛生的じゃないetc、本来しっかりと休息が必要な巡礼中の宿であれこれと気になる点があると、心身にネガティブな影響を与えかねません。

しかし巡礼路には個室タイプの宿もあるので、予算に余裕があるなら別にドミトリーに泊まらなくても良い訳です。

公営アルベルゲは原則1泊しかできず、チェックアウトも朝8時など非常に早いことが多いので、朝ゆっくり出発したい時や観光を兼ねて連泊したいときなどに一般のホテルに泊まるのも良いでしょう。

またサンティアゴ大聖堂のすぐ斜め向かいにある荘厳な5つ星のパラドールは、巡礼後のご褒美にもピッタリ。

そしてスペインと言えば世界屈指のグルメ大国

例えば『フランス人の道』サン=ジャン=ピエ=ド=ポーからサンティアゴまでは800km近く、日本で言うと東京→倉敷ぐらいです。

もし東京から倉敷までずっとパスタとにんにくと唐辛子を持ち歩いて毎日ペペロンチーノを食べながら歩き続けている外国人がいたら、

いや富士宮で焼きそばぐらい食べたら?😋
名古屋で味噌カツは??😅
せめて大阪でたこ焼きは食べるよね???🤐
もしや神戸牛もスルー????😩
OMG、岡山のマスカットもガン無視っすか?????😭

・・・と声を掛けたくならないでしょうか。

もちろん巡礼のスタイルは人それぞれなので否定はしませんが、実際にスペイン(フランスやポルトガルも)も日本と同様に地方ごとにその土地ならではの郷土料理があり、目でも舌でも楽しめる数々の絶品グルメは巡礼の疲れを忘れさせてくれるはず。

また巡礼路上の都市にはスパやマッサージ、温泉があることもあるので、ここぞとばかりに身体のメンテナンスをしたり癒やしの時間を与えるのも◎。

人生でそう何度もできないサンティアゴ巡礼ですから、予算に合わせて自分なりの楽しみ方を見つけることが大切です。

まとめ

コロナ禍の真冬にサンティアゴ巡礼を行なった筆者が、その費用を解説しました。

季節により違いはあるものの、基本的に普通のヨーロッパ旅行に行くよりは費用を抑えやすいのがサンティアゴ巡礼。

もちろん個々の予算や目的、日程によっていくらでも費用は変わってくるので、巡礼に何を期待するか?何を求めているか?をよく考えてプランを立てると良いでしょう。

もしあなたがこれからサンティアゴ巡礼に行こうとしているのであれば、素晴らしいサンティアゴ巡礼になることを祈っています。

Buen Camino!

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