欧州の秘境リゾート!アソーレス諸島の気候&ベストシーズン

ポルトガル
スポンサーリンク

ポルトガル本土から遙か1500kmほど離れた大西洋に浮かぶ、アソーレス諸島(Açores)。
9つの島から構成されるアソーレス諸島はその地理的背景もあり、未だ怒涛の観光地化が行われていない欧州では貴重なエリア。
そんなアソーレス諸島の気候とベストシーズンを、欧州在住の筆者がまとめました。

極端に暑くも寒くもならない希少な気候

 

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

 

 

 

 

São Miguel 🇵🇹 Açores, Portugal(@sao_miguel)がシェアした投稿

距離が遠い日本人にとって馴染みがないのは当たり前かもしれませんが、アソーレス諸島(アゾレス諸島)はバカンスこそ我が人生という欧州人の間でも他のビーチリゾート、例えば同じ大西洋にあるスペインのカナリア諸島やポルトガルのマデイラ諸島に比べるとまだそこまでメジャーな旅行先ではありません。

データによるとカナリア諸島を訪れる観光客が年間1560万人(2018年)、マデイラ諸島が850万人(2019年)に対し、アソーレス諸島は64万5000人(2017年)。

それでも年々増加傾向にはあるものの、他の超人気ビーチリゾートと比べて低い観光客に留まっている理由の一つに、意外と涼しい気候が挙げられます。

アソーレス諸島では最も暑い8月でも平均気温が22℃で、この後詳しくデータを紹介する州都ポンタ・デルガーダ(Ponta Delgada)では、これまでの歴史上最高気温が30℃を超えたことが一度もないそう。

では冬は寒いのかというとそんなこともなく、最も寒い2月でも平均気温は13℃。

つまり最も暑い月と寒い月で9℃しか変わらないことになります。

気象庁の2019年のデータによると東京の年間で最も暑い月(8月・28.4℃)と寒い月(1月・5.6℃)の差が22.8℃なので、いかにアソーレス諸島がマイルドな気候であるかが分かりますね。

欧州の中でもイギリスやドイツ、北欧など特にバカンス命&経済的に余裕がある国の人々は、とにかく暖かい&晴れが多いビーチリゾートを好む傾向にあるので、涼しめで雨も比較的多いアソーレス諸島が超メジャーにならずに済んでいる面はあるでしょう。

そのため暑いのが大好き!という人には第一候補の旅行先にはならないですが、日本人にとっては真夏の猛暑からも冬の寒さからも逃れられる、希少な気候と言えるのではないでしょうか。

州都ポンタ・デルガーダの平均気温・降水量・日照時間

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Discover Portugal & Spain 🇵🇹🇪🇸(@paulolyb)がシェアした投稿

それでは州都であり国際空港もあるアソーレス諸島の玄関口、ポンタ・デルガーダ(Ponta Delgada)の気候データをチェックしてみましょう。
データはサイトにより多少の差異があるので、参考程度にしてくださいね。
(データ参考:Holiday Weather

夏と冬の気温差が少ないのと同様に、一日の中での気温差も大きくないのが特徴です。

また年間降水量はおよそ1000mmで、平均1600㎜前後の東京よりは少ないですが、カナリア諸島(約200mm)やポルトガル南部のビーチリゾート・アルガルヴェ(約500㎜)に比べるとかなり多め。

雨が多いのは旅行者にはマイナスに感じるかもしれませんが、その分アソーレス諸島は緑が非常に豊かに生い茂っているのが魅力の一つ。

雨が特に多い10月〜3月は平均すると2日に1日以上雨が降るので、天気予報を見て必要な雨具や服装を準備して出かけましょう。

もう1点注意したいのは、アソーレス諸島はハリケーンの被害がしばしば起きており、wikiさんによると9月が最多、概ね9月から11月頃に多いようです。

またポンタ・デルガーダ以外でも沿岸部の街であればアソーレス諸島のどの島のどのエリアでもさほど大きな気温差はありませんが、山間部は気温が下がり雨もさらに増えます。

ピコ島のピコ山というポルトガル最高峰にして威厳のかけらもないかわいい名前の山は、標高2351mで冬には積雪も観測。

一般的に標高が100m上がるにつれ気温は0.65℃下がると言われているため、ハイキングに行く際や山間部のエリアに滞在する際は、充分防寒&雨対策をしていきましょう。

目的別!アソーレス諸島のベストシーズン

街歩きやハイキングを楽しみたい

気温的には1年を通して歩きやすいですが、雨が少なくなる4月〜9月がより快適。


またアソーレス諸島のシンボルとも言えるアジサイは概ね5月から9月頃まで見られ、7月から8月上旬が最も見頃です。

全体的には1割程度の咲き具合だったアジサイ(2022年9月中旬)

少しでも混雑を避けつつアジサイを楽しみたいのであれば、6月から7月上旬がベストでしょう。

ビーチで遊びたい

8月〜9月中旬が海水浴に適した季節です。

アソーレス諸島のビーチの特徴として、寒流のカナリア海流の影響で水温が低めなこと、そして火山島であるため黒い砂浜が多く、真夏の日光の下では白い砂浜より非常に熱くなる点です。

気温も低めであるアソーレス諸島では海水浴シーズンは短めですが、真っ黒の砂浜で火傷しないためにも9月上旬から中旬がベスト。

例外として、アソーレス諸島最南端のサンタ・マリア島(Santa Maria)には黄金色の砂浜ビーチがあり水温も他の島に比べると高めなので、7月や9月下旬でも泳げるチャンスが高くなります。

温泉やスパでのんびりしたい

 
 
 
 
 
この投稿をInstagramで見る
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

Micaela 🌻(@_catwhiskers)がシェアした投稿

アソーレス諸島の魅力の一つ、天然温泉やスパは年間を通して楽しめますが、混雑度を考慮するとオフシーズンの10月〜3月がより落ち着いてゆっくりできるでしょう。

アソーレス諸島には欧州全体でも稀有な40℃以上の天然温泉があるので、冬ならより一層温かさが身にしみるはず。

またスパ併設のホテルの場合、夏のピークシーズンより宿泊料金が下がる事が多いのもオフシーズンの利点です。

まとめ

遙か大西洋に浮かぶポルトガルの秘境、アソーレス諸島の気候とベストシーズンを解説しました。

超メジャー観光地ほどではないとは言えやはりピークシーズンである7月〜8月は最も多くの観光客が押し寄せる時期なので、その時期に訪れる際はある程度の混雑は覚悟しておきましょう。

気温は一年を通じて極めて過ごしやすいものの、降水量の差から総合的には春から秋に当たる4月〜9月がベストシーズンと言えます。

逆に10月〜3月は雨が増えるのに反比例して観光客は減少するので、ゆっくりと温泉やグルメ、写真撮影を楽しむのに良いでしょう。

多くの日本人にとってはなかなか旅行するチャンスのないアソーレス諸島、ぜひ目的に合わせて最適の時期を選んでくださいね。

タイトルとURLをコピーしました