聖地サンティアゴ・デ・コンポステーラの気候&ベストシーズン!

スペイン
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スペイン北西部のサンティアゴ・デ・コンポステーラは、キリスト教の巡礼地として今や世界的に知られた古都。
スペインと言えば照りつける太陽に乾燥した大地をイメージする人が多いですが、この聖地は例外。
この記事では、他のスペイン主要都市とはずいぶん異なるサンティアゴ・デ・コンポステーラの気候とベストシーズンを解説します。

スペインらしからぬ雨の多さ&涼しさ!

 

 
 
 
 
 
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サンティアゴ・デ・コンポステーラはポルトガルと国境を接するスペイン北西部のガリシア州の州都で、海洋性気候に属します。

ポルトガル北部とよく似た傾向の気候で、大西洋の影響を強く受けるため年間を通して涼しく雨が多め

特に秋から冬にあたる10月〜2月は雨が多く、平均2日に1日前後は雨が降ります。

スペインの主要都市であるマドリード・バルセロナ・セビージャなどが軒並み晴れが多い陽キャな気候なので、それと比べるとずいぶんしっとりとした雰囲気。

霧が出ることも多く、巡礼路を歩く際には幻想的な景色が楽しめます。

雨が多いのは旅行者にとってあまり喜ばしくないかもしれませんが、歴史的な巡礼地であるサンティアゴは物憂げで情緒溢れる雨もとてもお似合い

この後詳しく気候データを解説しますが、それでもなるべく晴れを期待するなら、夏に訪れるのがベストです。

気温・降水量・日照時間をチェック!

 
 
 
 
 
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それではサンティアゴ・デ・コンポステーラの平均最高/最低気温、平均日照時間、平均降水量を見てみましょう。

データはサイトにより多少差異があるので、参考程度にお願いします。
(データ参考:Climatestotravel.com

最も暑い7月8月でも平均最高気温は24℃/最低気温14℃と、時に40℃を超すこともあるスペイン中央部〜南部とはうってかわって快適な気温。

その分冬も涼しいですが氷点下まで下がることは稀で、日本から行く場合はほぼ同じかやや暖かいぐらいの日が多め。

ただし日本と決定的に異なる点として、冬はカラッと晴れる日が少なく夏より遥かに雨が多くなるので、実際の気温以上に寒く暗い印象を与えがちです。

年間降水量は1900mm近く、これはマドリードやセビージャの4倍前後の多さ

とは言え東京が約1600mmなので日本と比較すれば極端に多くはなく、あくまでも乾燥した地域が多いスペインの中では際立っている、という解釈でいいでしょう。

また日本ではほとんどの地域で冬より夏に雨が多いですがサンティアゴはその逆のため、夏に行けば雨が少なく冬に行けば雨が多いという感想を抱くことになるはず。

雨の多さは日照時間の短さに繋がっていますが(スペイン基準で)、そのふんだんな雨量がもたらすガリシア州の緑の豊かさ・美しさは圧倒的

巡礼をする場合はその雄大な自然をこれでもかと言うほど満喫できますが、普通の観光で訪れる場合でもサンティアゴの街自体はさほど大きくないので、時間が許せばぜひ周辺のエリアまで足を伸ばしてみましょう。

気候的なベストシーズンはやはり夏!

この気候データを見ての通り、単純に気候的なベストシーズンは6〜8月の夏というのは間違いないでしょう。

雨が少ないのに加え、猛暑の日本やスペイン各地から見ると楽園のような快適な気温。

しかしこの時期は巡礼者と観光客が最も増える時期でもあり、宿泊施設も高くなりがち。

そこでしれっと巡礼をしたことも短期間住んだこともある筆者が、サンティアゴの季節別のアドバンテージを解説します。

春(3〜5月)

本格的な夏が来る前の春はまだ雨も肌寒い日も多いですが、厳しい冬を越えた後ならではの活気や開放感が満ち溢れます。

移動祝日であるイースターはクリスマスと同様に重要なイベントなので、この時期を狙う巡礼者や観光客も多いですが、それを除けば混みすぎず閑散しすぎずのバランスが良い時期。

3月後半にサマータイムが始まると日も長くなり、夜遅くまでバル巡りなどを楽しみやすくなります。

夏(6〜8月)

1年で最も賑やか&華やかなのが、欧州のバカンスシーズンである7〜8月。

レストランやバルのテラス席は、ガリシアの絶品タパスをつまみに1杯やる人で溢れます。

巡礼のゴール地である大聖堂前のオブラドイロ広場(Praza do Obradoiro)には静けさが残る早朝、活気と歓喜に満ちた昼、ロマンチックな夕暮れに神秘的な夜と、1日中巡礼者や観光客、地元民が入れ代わり立ち代わり訪れます。

気温が高い日にはフィステーラ(Fisterra)など沿岸部まで足を運び、ビーチでのんびりするのも良いでしょう。

秋(9〜11月)

 
 
 
 
 
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9月になると夏のバカンスで訪れていた巡礼者&観光客がぐっと去り、さらに10月後半のサマータイム終了前後を堺に一段と静かさが増します。

2019年のデータによると9月の巡礼者が47006人、10月が35602人に対し11月は7651人と急激に減るのに加え、夜の長さや気温の低下といった要素もあり、11月はオフシーズンの始まりと言っていいでしょう。

日本と同様、9月下旬頃から段階的に秋らしい黄葉や落葉が見られるようになります。

冬(12〜2月)

12〜2月はオフシーズンまっただ中で、クリスマス期間を除くと最も静かな時期。

12月は巨大都市ほど派手ではない控えめなイルミネーションが街を彩り、一層フォトジェニックに。

夏に人で溢れかえっていた広場や小路も嘘のように落ち着き、人気ホテルやレストランも予約しやすくなります。

天候は街歩きに理想的ではないものの、グルメ三昧に教会やミュージアム巡りなど、室内のアクティビティに困ることはありません。

避けた方が良い季節はある?

 
 
 
 
 
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もしサンティアゴに歴史ある巡礼地らしい厳かで静寂した雰囲気を望むのであれば、7月8月は避けるのが無難です。

気候的には最高のこの時期ですが、サンティアゴは元々大学都市でもあり、若者に人気のバーやクラブも結構あります。

それにプラスして7月8月は夏休みを利用して訪れる国内外の大学生の巡礼者&観光客が特に増えるので、ナイトスポットが集まるエリアは朝まで賑やかに。

オブラドイロ広場も日が暮れても人が絶えることはなく、どこからともなく歌やダンスが始まる場合も。

逆に一大イベントのクリスマスが終わった後の1月2月は昼が短い&晴れの日が少ないせいもあり、地味な印象が拭えません。

活気ある人気観光都市というイメージからは遠くなり、数日滞在して青空が全く見れないという可能性も。

また、巡礼者用の宿・アルベルゲも冬季(概ね11月〜3月頃)はクローズする場所も多いので、巡礼をする場合は注意が必要です。

もっともビーチリゾートなどとは違いオフシーズンの冬でも多くのレストランやショップは営業しているので、天気のマイナスポイントにさえ目をつぶれば、人の少ない街でゆっくりとグルメやショッピングを堪能できるのは大きな利点でしょう。

2020年、おそらく2021年も新型コロナウィルスの多大な影響を受け巡礼者や観光客が減るのは避けられそうもありませんが、無事にサンティアゴを訪れられる日が戻った際には、ぜひ最適な時期を選んで観光や巡礼を楽しんでくださいね。

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