【スペイン】バレンシアの気候&ベストシーズンまとめ

スペイン
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スペイン第三の都市であるバレンシアは、地中海に面した港町。バレンシアオレンジやパエリアでも有名なこの地はいつも暖かく明るいイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?
この記事では、バレンシア州に住んだこともある筆者が気候とベストシーズンを詳しく紹介していきます。

欧州でも有数の温暖な気候が特徴!

世界各国各地の『なんとなくイメージする気候』と実際の気候が異なることがあるのは珍しくありませんが、バレンシアに関しては概ね想像通りの気候が待っています。

明るく降り注ぐ太陽に、ポカポカと暖かい気温。

もちろん常夏ではない地中海性気候なので冬はそれなりに寒いですし、逆に夏は最高43℃を記録するなど暖かいを遥かに通過して猛暑になることも。

それでもヨーロッパの中では冬の寒さが最も穏やかな都市の一つです。

日本の場合単純に避寒が目的なら東南アジアやオセアニアの方がよっぽど暖かい&近いわけですが、冬にヨーロッパ旅行をしたいけどあまり寒くない場所がいい、という人には素晴らしい選択肢と言っていいでしょう。

筆者はバレンシア州の某都市に1年ほど住んだことがありますが、1年を通して雨にザーザー降られることがほとんどなく、特に春から秋は晴天が多く本当に過ごしやすかったです。

夏があまりにも晴天が多くサマータイムのおかげで昼も長いため、冬は対照的に暗く感じますが、それは欧州のほぼ全域で同じこと。

というかバレンシアで暗い・・・寒い・・・と嘆いていたら、冬の欧州はほぼ壊滅的です(オランダ在住者の証言)

スペインに限っても首都マドリードや北部の冬はかなり寒く、逆に南部アンダルシアの夏はえげつないレベルの暑さなので、地中海沿いのバレンシアの気候は非常に快適でうらやましい限りです(歯ぎしり)

平均気温・降水量・日照時間をチェック!

それではそんな他国在住者もうらやむバレンシアの気候をよりよく知るために、平均最高/最低気温・降水量・日照時間を見てみましょう。

気候データはサイトにより少々違いがあるので、ここではClimatestotravel.comを参照にしました。

まず気温に注目してみると、最も寒い1月の平均最高気温16℃/最低気温が5℃と、11℃も差があることが分かります。

朝晩はかなり冷え込んでも日中には分厚いコートが不要なぐらいの気温まで上昇しやすいことを示しており、気温に合わせて調節しやすい服装がベストでしょう。

一方で7月8月はいずれも平均最高気温31℃と、貫禄の暑さ。

それでも平均最低気温21℃とあるように、朝晩まで不快なほどの暑さというのは稀です。

日照時間の数字を見ても分かるようにサマータイム中はとにかく昼が長いので、最も暑い時間帯はバルやショッピングモールで休憩するなどして、無理のないペースで歩くことが大切です。

そして降水量は、地中海性気候らしく夏より秋冬に増加。

とは言っても年間降水量は約470mmと日本の主要都市のおよそ1/3ほどの少なさなので、冬でも何日も大雨が続くということはほとんどありません。

雨に降られることが少ないのは観光客にとっては嬉しいですが、その代わり乾燥や紫外線対策はしっかりと行いましょう。

2024年10月に記録的な洪水が発生

と、通常は年間を通して穏やかな気候が期待できるバレンシアですが、2024年10月下旬に220人以上が命を落とす壊滅的な洪水に見舞われました。

この際、警報を出すのが遅すぎたせいで被害が拡大したと政府に対する住民の批判が爆発し、大規模なデモに発展するまでに。

スペイン洪水で大規模デモ、対応の遅れ巡り州首相の辞任要求
スペイン東部バレンシアで9日、220人超が死亡した記録的な洪水を巡り州政府の対応の遅れに抗議する大規模なデモが行われた。参加者はバレンシア自治州のマソン首相の辞任を要求した。

もちろんこのような大雨・洪水は極めて例外的に起こるもので、毎年起きているわけでは全くないので、過度に恐れる必要はないと思います。

しかし日頃このような天災とほぼ無縁だったからこそ対応に遅れたとの指摘もあり、気候変動の影響も考えると、今後同じような災害が起こる可能性もゼロとは言い切れないでしょう。

この悲劇的な経験から政府が災害時の対応を見直し、改善し、万が一また似たような天災が起きた際に被害を最小に防げるようになることを祈るばかりです。

目的別バレンシアのベストシーズン

気候の特徴が分かったところで、目的別のベストシーズンを解説していきます。

バレンシアは賑やかなショッピングストリートやスタイリッシュなミュージアム、美しい自然にバラエティ豊かなグルメと様々な魅力があるため、どの季節にも違った楽しみ方ができるはずですよ。

街歩きを楽しみたい

 
 
 
 
 
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新旧入り混じる見事な建築物、ビーチや庭園などの自然、バルやショップがひしめく小路を歩き回るなら、春と秋に当たる4月〜6月上旬と9月下旬〜10月がおすすめ。

夏は昼が長く21時過ぎまで明るいという大きなメリットはありますが、やはり暑さとバカンスシーズンによる混雑が懸念材料。

反対に冬はオフシーズンなのでゆっくり観光しやすいものの17時頃にはもう暗くなり、屋外を長時間歩くには寒さも気になります。

その点春と秋は暑すぎず寒すぎずで、夏よりは観光客の数も落ち着いているので、心地よく街散策がしやすいでしょう。

絶品グルメを満喫したい

 
 
 
 
 
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バレンシアは約80万人が暮らす大都市なので、観光客の増減に関係なく1年中いつでも郷土料理や世界各国料理が味わえます

パエリアに代表されるようにバレンシアは特に米や魚介類をよく使い、日本人の口にも合いやすい料理がたくさん!

典型的な料理はいつでも食べられますが、季節やイベントごとの旬の料理や食材も。

特にスイーツやパンはバレンシアの伝統的な火祭りファジャス、イースター、クリスマスなどにそれぞれ限定品が登場し、パン屋のガラスケースを覗くのも楽しみの一つです。

地中海ビーチで遊びたい

バレンシアの街ナカビーチや郊外ビーチでは6月下旬から9月まではほぼ確実に泳げる暖かい気温&水温となっており、気温が上がれば10月でも泳げる日があります。

7月8月はピークシーズンの上、時に暑すぎて熱くなるのでその前後の6月下旬と9月がベストと言えるでしょう。

日程に余裕があるなら、より透明度の高いビーチが広がるフェリーで約4時間半のイビサ島を訪れるのもおすすめですよ。

カップルや夫婦でロマンチックに過ごしたい

 
 
 
 
 
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カップルや夫婦でデートを楽しみたい場合、基本的に賑やかにナイトライフやイベントを楽しみたければ夏、静かに落ち着いて過ごしたければ冬が合っています。

暖かい時期はテラス席での飲食も快適で、暑い夏でも気温が下がる夜ならロマンチックなディナーやバータイムを堪能できる他、クラブやパーティーが最も盛り上がるのもこの季節。

逆に12月はクリスマスのイルミネーションで街が彩られ、長い夜をおしゃれなレストランやホテルでゆっくりのんびりするのに良い雰囲気です。

その他春の火祭やイースターは華やかな、秋の黄葉と落葉は詩的で大人っぽい雰囲気と、それぞれの良さがあります。

混雑を避けてのんびり旅行したい

 
 
 
 
 
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人混みが嫌い、マイペースに観光したい、そんな人にはオフシーズンである11月〜3月上旬が向いています。

12月20日頃から年明けまではクリスマス休暇で一時的に賑やかになりますが、それ以外は落ち着いて観光、ショッピング、グルメ、芸術鑑賞やスポーツ観戦などを満喫しやすい時期。

バレンシアは冬でも雨がさほど多くなく晴れの日も多いので、朝晩の冷え込みさえしのげば静かに写真撮影や自然散策を楽しむのもいいでしょう。

バレンシア旅行で避けた方が良い時期は?

 
 
 
 
 
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ここまで解説してきたことを読むと想像ができるかもしれませんが、バレンシアには特にハズレの時期はありません。

一般的にオフシーズンと言われる冬の11月から3月でも平均最高気温が16℃を超え、雨も月に平均4日ほど。

真冬でもここまで暖かく雨が少ないのは、欧州ではかなり貴重です(オランダ在住者の証言(二度目))

大都市なのであらゆる観光スポットや飲食店も一年を通してオープンしており、ビーチリゾートほどオンオフの差が激しくありません。

それでもやはり季節ごとに異なる特徴や雰囲気、さらに言えばメリットデメリットがあるので、旅の目的や予算によって最適の時期を選ぶことが大切です。

簡単にまとめるとこのようになります。

春(3月中旬〜5月)火祭やイースターで非常に盛り上がり、花や新緑も美しい。気候も快適だが、イベント時の混雑とホテルやツアー価格の高騰は必至。

夏(6月〜9月中旬)街歩き、ビーチ、ナイトライフに加え各種イベントが開催される最もエネルギッシュな時期。混雑と価格もピーク。

秋(9月下旬〜11月)暑さと混雑のピークが去り、キノコや栗など秋ならではのグルメも。バレンシアでは雨が最も多い季節(日本との比較ならむしろ少ない)

冬(12月〜2月)観光客が少なくゆっくり観光でき、クリスマスシーズンを除けばホテルやツアー価格も下がりがち。昼が短いので地味な印象も。

こういった特徴を踏まえつつ、ぜひあなたにとってベストなシーズンにバレンシア旅行を楽しんでくださいね。

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