【保存版】イタリアが誇る究極の癒やし天然温泉8ヶ所!

イタリア
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世界を代表する観光大国であるイタリアは、歴史的建造物・絶景自然スポット・巨匠アート・絶品グルメなどの数々の魅力に加え、天然温泉がいくつも湧いていることをご存知でしょうか?
この記事ではイタリアを訪れる際にぜひ立ち寄りたい、極上の天然温泉スポットをまとめました。

隠れ温泉天国!イタリアの天然温泉の基本情報

イタリアの温泉の特徴や魅力

『イタリア』『温泉』というキーワードを聞くと、おそらく日本人の92%は『テルマエ・ロマエ』を思い浮かべるのではないでしょうか。

古代ローマ時代と現代の日本のそれぞれのお風呂文化や事情をコミカルに描いたこの漫画は、アニメや映画化もされる大ヒット作に。

が、テルマエ・ロマエがそれだけ爆発的な人気を博しても、現代のイタリアの温泉に実際に足を運んだことがある日本人はそう多くないかもしれません。

その理由として、イタリアの温泉はややアクセスが不便な場所に多いことや、他に魅力的な観光スポットがゴロゴロあることなどが挙げられるでしょう。

そのため初めてのイタリアで短い日程の旅行の場合はなかなかそこまで周るのは難しいですが、リピーターで新たなイタリアを発見したい人・日程に余裕がある人・都会より自然を探索したい人には、温泉巡りは最適です。

イタリアの温泉には優雅に過ごせる洗練されたスパ施設から無料で楽しめる露天温泉まで、非常に個性豊かな癒やしスポットが揃っているので、きっとあなた好みの名湯が見つかるはずですよ!

北から南まで!イタリアの温泉マップ

日本と同様に火山国であるイタリアは、そのよく知られた長靴型の国の北から南まで、至る所に温泉スポットが存在します。

その中でも特に中部のトスカーナ地方は天然温泉の宝庫となっており、四季折々の芸術的なこの地の自然美と共に、贅沢な温泉体験ができるでしょう。

イタリア北部に目を向けると、アルプスを北に構えたダイナミックな温泉が点在し、ハイキングやウィンタースポーツなどのアウトドア好きには特に魅力的。

そして南部ではシチリア島が特に良質な温泉地として知られており、気候的にマイルドな春と秋が温泉巡り・観光・グルメなどのいいとこ取りをしやすい時期です。

イタリアの温泉地は地名に“Terme(テルメ)”と付いていることがほとんどで分かりやすいので、ここで紹介する8ヶ所以外にもイタリアの隠れた名湯を発掘してみたい場合は、ぜひ“テルメ・○○”や“▲▲・テルメ”の名前をグーグルマップで探してみてはいかがでしょうか:)

持ち物やマナー

日本にも気軽な日帰りスパから豪華温泉旅館まで様々な施設がありますが、イタリアもまた同様。

イタリアでは主に、

・日帰りタイプ
・リゾートホテルタイプ
・天然露天タイプ

の3タイプの温泉があり、それぞれ特徴が異なりますが、基本的にいずれも男女混浴でスイムウェアを着用することは共通です。

そのため一般的な持ち物としては、

・スイムウェア
・タオル
・ビーチサンダルorスリッパ

がありますが、タオルやスリッパは入場料やホテル客室に含まれていることも多いので、予約時に確認すると良いでしょう。
※日帰りスパは予約不要な所もありますが、行く前に公式サイトで基本情報をチェックすることをおすすめします。

また、特定の温泉プールではスイムキャップも必要なことがあるため、スイムウェアとセットで持参するとより確実です。
そして一見普通のプールに見えて忘れがちですが、温泉成分により金属などは変色する場合があるので、アクセサリー類は外すのがベター。

一方で天然露天タイプの温泉はアクセスが困難でシャワーや更衣室も何もない、完全なワイルド系の所も

その場合は滑りにくい靴も必要で、なおかつ多額の現金など余計な貴重品は持って行かないようにしましょう。

細かいマナーやルールは施設ごとに異なりますが、特に気をつけたいのは子供や妊娠中の女性、特定の持病がある人は利用不可としている場合があります

それ以外の一般的なマナーとしては、

・入浴前にシャワーで全身を洗う
・飛び込まない
・特定の場所以外での飲食や喫煙は不可

など、日本の温泉や銭湯でもよく見られる内容で、イタリアでも温泉はリラクゼーションの場として利用されているので、他のゲストに対しての配慮を忘れないようにしましょう。

イタリア北部の温泉

①ボアーリオ/Boario

 
 
 
 
 
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ミラノから北東におよそ100kmのボアーリオは、15世紀にはすでにその名が当時の権威ある医師達によって注目されていたという歴史ある温泉地

しかしそこから大衆に認知されるまでにはやや時間が空き、19世紀半ばに本格的な泉質の調査が行われてからようやくこの温泉に足を運ぶ人が増え始めます。

そしてそれまでは何の変哲もない小さな小さな村だったボアーリオに、温泉施設やホテルが建ち始めるのは20世紀初めの頃。

この頃に建てられた白い大理石のドームは、大規模にリニューアルされた現在のモダンな温泉施設でも変わらずシンボルに。

ボアーリオには泉質の異なる4つの源泉がありますが、いずれも硫酸塩、炭酸水素塩、カルシウム、マグネシウムが豊富に含まれたお湯はとりわけ消化器系や肝臓の不調に良いとされ、近隣の住民から国外からの旅行客まで幅広いゲストを魅了し続けています。

主な温泉スポット:Terme di Boario
料金例:月〜金 〜3時間/€30、土日祝 〜3時間/€40、月〜金 1日+軽食/€40
宿泊:○(提携ホテル:https://www.rizziaquacharme.it/en/)
公式サイトhttps://www.termediboario.it/en/

※料金は2022年10月時点、以下同様

②サン・ペッレグリーノ/San Pellegrino

 
 
 
 
 
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国際空港もあるベルガモから車やバスで30分ほどと、比較的アクセスが容易なサン・ペッレグリーノ

人口5000人にも満たないこの街の名前ですが、どこかで聞いたことがないでしょうか?

こちらは緑色のボトルに赤い星マークでよく知られた、世界的な炭酸水ブランドの産地なんです。

良質な天然水が湧く地はしばしば良質な温泉地でもあり、このサン・ペッレグリーノも正にその典型例。

こちらも古くは中世の時代からその温泉の存在は知られていたものの、本格的に街が発展するのは19世紀になってから。

1899年にミネラルウォーターブランドが誕生すると、1901年に最初の温泉施設、さらに数年後には当時最盛期だったアール・ヌーヴォー建築を取り入れたグランド・ホテルとカジノがオープンし、こののどかな田舎街は一躍イタリアはもとよりヨーロッパを代表するスパリゾートタウンへと生まれ変わっていくのです。

そして21世紀の現在、約120年前の見事なアール・ヌーヴォー建築を残しつつ、スタイリッシュな屋内外の温泉プール・サウナ・レストラン・ラウンジ・マッサージetc.を備えたラグジュアリーなスパで、この伝統的な温泉を満喫することが可能です。

主な温泉スポット:QC San Pellegrino Terme
料金例: 〜5時間/€54、 1日/€62
宿泊:○(提携ホテル:https://www.qcterme.com/en/accomodation/qc-room-san-pellegrino)
公式サイトhttps://www.qcterme.com/en/san-pellegrino/val-brembana

③モンテグロット/Montegrotto

 
 
 
 
 
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モンテグロットも、よほどの温泉マニアかイタリアマニアでない限りは日本人にはまず聞き覚えのない地名ですが、泣く子も黙るヴェネツィアから電車1本50分程度なので、決して謎の僻地ではありません。

このモンテグロットとお隣のアーバノ(Abano)は、仲良く揃って古代から療養地として名を馳せてきた、イタリアで最も歴史ある温泉地の一つ

当然モンテグロットを訪れる人の大多数は温泉目的のため、リーズナブルな3つ星ホテルからラグジュアリーな5つ星ホテルまで数十軒ある宿泊施設のほとんどで、温泉プールや名物の泥パックを使ったトリートメントが体験できます。

エウガネイ盆地に湧く源泉約85℃の温泉水は抗炎症作用に優れ、関節炎や筋肉痛、さらには負傷後のリハビリにも良いとされています。

お湯の温度は欧州の温泉で一般的な33〜38℃ぐらいに保たれている所が多く、熱々のお湯に慣れている人にはぬるく感じるかもしれませんが、サウナ・ジャグジー・マッサージなどが併設されている場合も多いため、それらと組み合わせることで身体の内側から温まってくるはず。

ストレス解消・リラックス・美容・疲労回復etc.の目的及び予算に合わせて、最適の一軒を選ぶと良いでしょう。

主な温泉スポット:Montegrotto Terme
料金例:月〜金 〜4時間/€22、月〜金 1日/€27、土日祝 1日/€35
宿泊:○(提携ホテル:https://www.termepreistoriche.it/en/hotel)
公式サイトhttps://www.termepreistoriche.it/en

イタリア中部の温泉

④サトゥルニア/Saturnia

 
 
 
 
 
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トスカーナの数ある温泉の中でも特によく知られているのが、サトゥルニア

石灰棚の上流から勢いよく湧き出す硫黄が香る天然温泉“Cascate del Mulino”は、どこぞやのパムッカレを思い出させる圧巻の景色。

しかしパムッカレが世界遺産にも登録されトルコ旅行で必ず名前が挙がる超有名スポットであることに比べると、サトゥルニアはようやくヨーロッパを中心にチラホラ知る人が増えてきた程度でしょうか。

夏のピーク時こそかなり混み合いますが、時期をずらせばゆったりと過ごせ、24時間オープンの完全無料温泉を贅沢に堪能することができます。

以前は何の設備もなかったものの現在はバー、シャワー、ロッカーやらができたため、ずっと便利になっています。(※いずれも有料)

こちらの天然露天温泉は年間を通して約37.5℃から大きく変動しないため冬でも問題なく浸かれますが、大雨の日や極寒の日は、設備やサービスがしっかりと充実したホテルのスパを利用するのがより快適かも知れません。

主な温泉スポット:Cascate del Mulino
料金例:無料
宿泊:✕(周辺に宿泊施設あり・下記サイトから検索可能)
公式サイトhttps://lecascatedisaturnia.com/ (イタリア語)

⑤サン・フィリッポ/San Filippo

 
 
 
 
 
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そのサトゥルニア以上にパムッカレしてると密かに噂なのが、お隣・シエナ県にあるサン・フィリッポ

数軒の宿泊施設と飲食店があるのみのサン・フィリッポのこじんまりした集落から歩いてわずか数分の道のりで辿り着く、“White Whale(白いクジラ)”の名で親しまれる息を呑むような天然温泉。

この名前はクジラの口に似ていることから由来しているそうで、確かに森の中に佇む自然が創り出した白い石灰岩の塊はクジラも口をあんぐりしそうな迫力&美しさ

硫黄をたっぷり含んだ乳白色の温泉は源泉約48℃で、下流や浅い所であれば温度が低くなるので、熱いお湯とぬるいお湯を交互に入るのも◎。

底に沈殿した泥は美肌効果に優れているとされ、セルフ全身泥パックトリートメントも温泉と同様、無料で楽しめます。

シャワーや更衣室はないため近隣の宿泊施設に泊まるか、最寄り駐車場の車の中で着替えるのが一般的。

ちなみにこの白い石灰岩は当然100%自然の産物であり、冬季は雨水との反応により色が茶色や緑がかった白に変わるそう。

それはそれで自然の驚異として見ごたえがありますが、より鮮明な『白いクジラ』を期待するなら、夏季に訪れた方が良いでしょう。

村へは車でのアクセスが最も便利なのは間違いありませんが、フィレンツェから週2本バスも出てるので(片道約2時間)、花の都から公共交通機関で足を伸ばしてしれっとパムッカレしちゃうことも可能です。

主な温泉スポットThe White Whale(La Balena Bianca・イタリア語)
料金例:無料
宿泊:✕(徒歩圏内に宿泊施設あり・下記サイトから検索可能)
参考サイトhttp://www.bagnisanfilippoterme.it/Fosso%20Bianco.html(イタリア語)

⑥イスキア島/Ischia

ナポリ湾の島といえばまずカプリ島が有名ですが、その北西にある火山島・イスキア島はイタリア指折りの温泉地として、青の洞窟に負けない魅力を放っています。

イスキア島の温泉の歴史は遥か紀元前8世紀まで遡り、当時この島を支配していたギリシャ人も心身の浄化や怪我の治癒のために温泉を愛用していた記録が残っているそう。

古代から温泉と共に生きてきたイスキア島だけに、島にはまさにテルマエ・ロマエを想起させる伝統的な温泉・ビーチから湧き出ている露天温泉・様々な設備やサービスを備えた巨大温泉施設と、あらゆるタイプの温泉がスタンバイ!

そのため子供連れ、カップル、友達グループ、ひとりと、どんな目的や予算でもきっと満足する温泉体験ができるでしょう。

この中でビーチから湧く温泉“Baia di Sorgeto”は、最高90℃のお湯が湧き出ているものの外気が寒い冬・そして日陰がほぼなく直射日光が強烈な夏に訪れる場合、それぞれ充分な寒さor日光対策をお忘れなく。

また、その他の温泉施設は概ね4月〜10月頃のみの営業としている所が多いので、行く前に営業期間をチェックしてくださいね。

温泉以外にも見どころが多い風光明媚な島のため、できれば何日か滞在して温泉・観光・グルメを味わい尽くすのが理想的です。

主な温泉スポット:Parco Termale Giardini Poseidon
料金例:4・5・10月 1日/€38、6・7・9月 1日/€40、8月 1日/€45 ※4〜10月のみオープン
宿泊:✕(徒歩圏内に宿泊施設あり)
公式サイトhttps://www.giardiniposeidonterme.com/en

イタリア南部の温泉

⑦セジェスタ/Segesta

 
 
 
 
 
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シチリア島の州都パレルモから南西に約70km、鮮やかな地中海沿いからのどかな山道まで車を走らせること約1時間。

セジェスタの温泉もまた、テルマエ・ロマエをさらに通り越して古代ギリシャ人によってすでに利用されていたという、テルマエ・ギリシャ(?)の1つ。

しかしそれだけの歴史がありながらセジェスタの天然露天温泉は全くと言っていいほど観光地化されず、紀元前から21世紀の現在に至るまで、まるでこの地の住民に贈られた秘密のギフトであるかのように地元民によって大切に利用されてきました。

もちろんその露天温泉は誰でも無料で利用できる訳ですが、より観光客に利用しやすいのはそのすぐ隣の有料のスパの方。

こちらは1年中オープン(クリスマスやイースターなどの祝日などはクローズ)しており、異なる温度の温泉プール、泥パックトリートメントやマッサージといったサービスをモダンな施設で体験することができます。

硫黄を豊富に含んだ温泉は皮膚のトラブルやリウマチ、呼吸器系の不調に良いとされ、約40℃のヨーロッパ基準ではかなり温かい温泉プールがあるのも特徴

ド田舎の割に(失礼)23時まで営業とやたらがんばってるため、星空を眺めながら屋外の温泉プールでリラックスするのもまた至高のひとときになるでしょう。

主な温泉スポット:Terme Segestane
料金例:温泉プール 〜3時間/€10、ジャグジーバス/€13、マッサージ 30分/€20
宿泊:✕
公式サイトhttp://www.termesegestane.com/ (イタリア語)

⑧ヴルカーノ島/Vulcano

 
 
 
 
 
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最後に紹介するのは、シチリア島から高速船で約40分のヴルカーノ島

“Vulcano”のスペルから容易に想像できる通り、こちらもバリバリの火山島であり、最後に噴火した1888〜1890年以降も活動を停止することなく精力的に塩化アンモニウムやホウ酸、硫黄を排出し続けるがんばり屋さん。

そしてこの硫黄がたっぷり含まれた泥と温泉水が美容に良いとして、国内外からの多数の観光客を惹きつける島のメインアトラクションとなっています。

この名物温泉はフェリーターミナルからすぐの非常に便利な場所にあり、シチリア島から日帰りで訪れたり、あるいはヴルカーノ島と同じく自然遺産に登録された他のエオリエ諸島と周遊したりするのも良いでしょう。

ヴルカーノ島は人口500人に満たない小さな島のため宿泊施設も飲食店もシチリア島とは比にならない少なさですが、逆にそのリモートな環境で何日か温泉、ビーチ、天体観測などにどっぷり明け暮れるのも贅沢ではないでしょうか。

温泉は完全な屋外に湧いているため、目安として6月〜9月頃は入れますが、冬は寒すぎるので注意しましょう。

主な温泉スポット:Spiaggia delle Acque Calde
料金例:無料
宿泊:✕(徒歩圏内に宿泊施設あり)
参考サイトhttps://www.visitsicily.info/en/vulcano-mud-baths/

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