イタリア半島のつま先のさらに先に位置するシチリアは、イタリア本島とは異なる独自の歴史、文化、グルメを持つ地中海で最大の島。
それだけに魅力的な見どころや観光スポットが非常に多いシチリアですが、ベストシーズンはいつなのでしょうか?
この記事ではシチリアの気候の特徴と、それを踏まえたベストシーズンを解説していきます。
夏は暑くて乾燥、冬は雨が多い典型的な地中海性気候
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シチリア島は地中海のほぼど真ん中に位置していることからも想像ができますが、典型的な地中海性気候です。
夏は暑くて雨がほとんど降らないため乾燥し、冬は寒さが厳しくなく雨が増えるというのが最大の特徴です。
ただし一つ注意点として、シチリアは標高3329mのエトナ火山を始め、内陸部には多くの山岳地帯があります。
高地であれば当然気温は下がるので、季節を問わず防寒対策は必須。
一般的に標高が1000m上がるにつれ気温は約6.5℃下がると言われています。
パレルモやカターニアなど観光客が宿泊するのに便利なシチリアの主な都市は地中海性気候である沿岸部に集中していますが、そこからエトナ火山など高地の人気観光スポットに足を運ぶ際には、夏でも長袖を忘れないようにしましょう。
パレルモ&カターニアの気候データ
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ここではシチリア最大の都市パレルモ(Palermo)と第二の都市であるカターニア(Catania)の気候を取り上げています。
パレルモはシチリアの北海岸の西寄り、カターニアは南海岸の東寄りに位置していることから、平均気温にやや違いがあるのが分かります。
なおデータはサイトによりいくらか差異があるので、参考程度に留めてくださいね。
(データ参考:Holiday Weather)
パレルモ
カターニア
前述した通り、夏より冬に雨が多いという地中海性気候の典型的な特徴はそれぞれの共通点ですが、カターニアの方がより夏⇔冬、そして朝晩⇔日中の気温差が大きいことが見て取れます。
1999年にはカターニア近郊のカテナヌオーヴァ(Catenanuova)で非公式ながら48.5℃を記録したという、もはやシチリアの熊谷状態の猛暑です。【2021年8月追記:島南部フロリディアという街で欧州史上最高の48.8℃を記録したそうです、マンマミーア!!】
またシチリアはサマータイムを導入しているため、夏は冬より2〜3倍も日照時間が長いのも特徴と言えるでしょう。
北欧やイギリスのように日頃太陽に飢えている国々からはとにかく日光を!とばかりに日照時間が長い夏のバカンスシーズンに旅行客が押し寄せますが、普通に観光がしやすい時期を選びたいなら、暑すぎる7月8月は外した方がベターです。
目的別・シチリアのベストシーズン
シチリアを訪れる目的は、旅行者によって様々。
そのため一言でベストシーズンという答えを出すのは難しいので、ここではそれぞれの目的別に最もおすすめの時期を紹介します。
史跡巡りや街歩きを楽しみたい
3月下旬から6月中旬、そして9月中旬から10月がベストです。
基本的にサマータイム期間中の3月下旬から10月下旬がシチリアのベストシーズンだと言われていますが、上記のデータが示す通り、7月から8月は猛暑のせいで歩き回るのに体力をかなり消耗します。
欧州の夏はカラッとしていて過ごしやすいとよく言われるのは嘘ではないのですが、乾燥しているためにすぐ喉が渇くので大量の水分を持ち歩くor頻繁に休憩する必要があるのに加え、人気観光スポットはどこも混雑。
そのため真夏ほど暑すぎず、かつ冬ほど雨が多くない春か秋が最適です。
ビーチで泳ぎまくりたい
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6月中旬から9月であれば、ほぼ確実に泳げます。
それに加え5月や10月でも、気温が高い日には多くの観光客が美しいビーチで海水浴やマリンスポーツを楽しんでいます。
海の平均水温は5月より10月のほうが高いので、より可能性が高いのは10月中旬までで、それ以降と5月のビーチに関しては気合がないと涼し過ぎる日も充分にあります。
また7月8月は海水浴に最高の季節ですが、ハイシーズンのど真ん中でもあるのでどこのビーチも混雑することは頭に入れておきましょう。
なるべく安く旅行したい
クリスマスから年末年始を除いた、11月から3月がオフシーズンとなります。
この時期であればハイクラスのホテルでも夏よりかなり安く泊まれることが多く、航空券も安くなりがちです。
観光客向けのレストランや個人経営の小さい宿泊施設はオフシーズン中は閉まっていることもありますが、パレルモやカターニアのような大都市であればそれでも選択肢は多いので心配はいりません。
また毎月第一日曜日は全ての美術館や博物館の入場が無料になるので、通常より多少混雑するのが構わないのであれば非常にお得です。
混雑を避けてのんびり旅行したい
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こちらもやはりクリスマスと年末年始を除くオフシーズンまっただ中の11月から3月ということになります。
逆にシチリアで最も観光客が多いのが8月、次いで7月なのでまずこの2ヶ月は避けた方が無難。
それ以外の月であれば4月の移動祝日であるイースターを除けば、混雑度は並程度といったところです。
ハイシーズンには大混雑する有名観光地や人気レストランでもゆったりと楽しめるのは、やはりオフシーズンならではの利点と言えるでしょう。
総合的におすすめなのは6・9・10月
旅行の目的や予算によってベストシーズンは違うと紹介はしたものの、特に初めてシチリア旅行に行く人がシチリアを最も楽しめるのはいつか?と聞かれたら、6月・9月・10月と答えるでしょう。
その理由として、
・7月8月ほど暑くなく、観光がしやすい
・同様に混雑度も7月8月よりマシ
・泳げる日が多く、雨も冬より少ない
・特に6月は昼が長く、街に活気がある
といったところです。
ビーチで泳ぐことが全く眼中にないのであれば、ここに4月と5月も加わります(ただしイースターは混むので注意)。
一方でオフシーズンの冬は、明るい太陽!輝く地中海ビーチ!!活気みなぎる街!!!という典型的なシチリアらしさ全開の雰囲気ではないものの、観光客の少なさ&旅行料金の安さという明確なメリットがあるので、コスパや実質的な観光のしやすさ重視なら大きなアドバンテージに。
1年のいつ行っても異なる魅力が発見できるのがシチリアなので、あなたの行きたい観光スポットや予算によって最適の日程を組んでみてくださいね。