イタリアの首都ローマは、今も昔も世界中の旅人を惹きつける永遠の都。
歴史、芸術、文化、グルメにスポーツと、ローマを訪れる動機は様々ですが、ベストシーズンはいつなのでしょうか?
この記事ではローマの気候とベストシーズンを詳しく解説していきます。
みんな大好き地中海性気候で過ごしやすい気候
地中海の真ん中に陣取るイタリアの首都ローマは、当然のごとく地中海性気候に属します。
一年を通して暑すぎず寒すぎずの穏やかな気温とカラッとした夏が特徴の地中海性気候は、最も過ごしやすい気候の一つとも言われています。
乾燥した夏に比べると冬は雨が増えますが、それでも太陽の出場機会がほぼない北欧やイギリスよりは晴れる日も多めで、オランダ在住の筆者も歯ぎしりをしたくなるイケメンな気候。
一方で近年は地球温暖化の影響か、“穏やかな暑さ”と呼ぶには暑すぎる夏の日が増えているのも事実。
日本より湿度が低いので不快指数は低めですが、それでも気温が高い日はしっかりと水分補給や熱中症対策をし、無理をしないペースで観光をすることが重要です。
幸いローマは世界的な観光都市なだけありミュージアムのような屋内施設や、一休みできるカフェは無限にあります。
暑い夏や突然の通り雨が増える秋から冬は、気候を見つつ柔軟に観光プランを立てるのがベストと言えるでしょう。
気温・降水量・日照時間をチェック!
それではローマの平均最高/最低気温・降水量・日照時間を見てみましょう。
数字はサイトにより多少差異があるので、参考程度にお願いします。
(データ参考:Climatestotravel.com)
気温に関しては日本の主要都市と似通っており、イメージがしやすいのではないでしょうか。
7月8月は平均最高気温が31℃と非常に暑いですが最低気温は19℃と低めで、日中は暑くても朝晩は過ごしやすい日が多い傾向にあります。
そのため気温の変化に対応しやすい服装、半袖+薄手の長袖のような服装が便利。
また3月下旬から10月下旬はサマータイムを導入しているため昼が長く、夏至の頃には21時過ぎまで薄明るい中でディナーやショッピング、街散策を楽しめます。
そのサマータイムのおかげもあり冬と夏の日照時間の差は歴然で、夏は1日平均10〜11時間たっぷり日光を浴びることができるでしょう。
日本と決定的に異なる特徴が、夏より冬の方が雨が多いこと。
これは地中海性気候の典型的な特徴でもあるので、ローマに限らず南欧各地で同じ傾向になります。
特に10〜12月の雨の多さが目立ちますが年間降水量はおよそ800mmで、これは東京の半分程度。
秋・冬・春は雨具を持参した方が良いですが、同時に春から秋は乾燥や紫外線対策も忘れないようにしましょう。
目的別!ローマのベストシーズン
ローマの気候の特徴が分かったところで、目的別のベストシーズンをまとめました。
単純に気候の良さなら冬<夏という印象ですが、実際にはどの季節にもそれぞれ魅力があります。
史跡巡りや街歩きを満喫したい
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4〜6月と9〜10月が、気候と混雑度を考慮するとベストです。
春と秋は夏に比べると雨が多いですが、7月8月は外を長時間歩くにはかなり暑いこと、ピークシーズンで人気観光スポットはどこも混むことがマイナスポイント。
特に5月6月は昼も長く、ゆっくり時間をかけて観光や街歩きを楽しめます。
ただし3〜4月の移動祝日のイースターはクリスマスと同様の一大イベントで、ピークシーズン並の混雑やホテルの価格高騰が起こりうるので注意しましょう。
絶品ローマグルメを味わい尽くしたい
日本と同様、四季折々のグルメが味わえるのでどの時期にも良さがありますが、やはり混雑度を踏まえると7月8月、クリスマス、イースターは外すのが無難かも。
(クリスマスとイースターは特別なグルメが味わえる特典はありますが)
春はイチゴ、夏はメロン、秋はブドウや栗など、日本でもおなじみのフルーツはイタリアでも同様に旬があります。
イタリアらしさということでは冬から春のアーティチョーク、春から夏の花ズッキーニ、秋のトリュフやポルチーニ、冬のラディッキオなどは定番の食材です。
なるべく混雑を避けてのんびり観光したい
イタリア全体のデータではありますが、2019年観光客が少ない順は①1月②11月③2月、次いで12月なので、やはりクリスマスを除いた11月から2月が狙い目と言えるでしょう。
欧州はおろか世界を代表する観光都市なので観光客が最も少ない1月でもガラガラという訳ではありませんが、オンオフの差が激しいビーチリゾートと違い真冬でもホテル、飲食店、各ショップがほぼ変わらずオープンしているのは嬉しいポイント。
同時に航空券・ツアー・ホテル料金が安くなる時期なのも見逃せませんよ。
ロマンチックな雰囲気を楽しみたい
1年中美しいローマの街ですが、やはりクリスマスのイルミネーションは一層輝きを放つ時期。
ローマのオフィシャルなクリスマスシーズンは12月8日〜1月6日と長く、その序盤であれば観光客も国内外から帰省する地元民もまだ少ないので、カップルや夫婦で静かにイルミネーションやツリーで飾られた街を楽しむにはちょうど良い雰囲気です。
12月24〜26日、1月1日、そして1月6日はクローズするお店や観光スポットが多いですが、それ以外の日はほぼ通常通りなので、観光やグルメも変わらず満喫できるでしょう。
ローマ旅行で避けるべき時期はある?
ローマ自体にダメな時期というのは全くありませんが、旅の目的や期待する雰囲気によってはできるだけ避けた方が良い時期というのはあります。
繰り返しにはなりますが7月8月・クリスマス(特に12月24日〜1月1日)・イースターは国内外の観光客も地元民も集結する時なので、落ち着いてのんびり観光したい人には不向き。
逆に雨や曇りが多く昼も短い11月から2月は、いかにもイタリア!という感じの夏の突き抜けるような明るさからは程遠い雰囲気になります。
観光客の少なさや費用の安さは大きなメリットですが、賑やかでエネルギッシュなローマらしいローマを求める人は、他の時期を選択した方がいいでしょう。
総合的にマイナスポイントが少ないのは4〜6月の春から初夏と、9月10月の秋。
新緑も美しい春は寒い冬を越えた後の開放感や歓びが溢れ、逆に秋は華やかな夏が過ぎた後の少し寂しげで情緒ある黄葉や落葉が見頃でもあります。
まとめ
イタリアの首都ローマの気候とベストシーズンを、欧州在住者が解説しました。
欧州のほとんどの国と同様サマータイムを導入しているので、やはり夏と冬では昼の時間の長さや全体的な雰囲気にかなり違いが見られます。
とは言えローマは屋内の観光スポットも多く、冬の寒さもさほど厳しくないので、季節による極端な当たり外れはありません。
ローマには春夏秋冬の各季節ごとに異なる自然の美しさ・旬のグルメ・各種イベントがあるので、あなたの旅の目的に合わせてベストの時期を選んでくださいね。