2021年、ヨーロッパの大部分で夏に一旦落ち着いていたコロナの感染が秋に再び拡大傾向になる中、冬の風物詩・クリスマスマーケットの季節が近づいてきました。
この記事では、2021年の欧州各国の人気クリスマスマーケットの情報をまとめました。【2021年11月下旬情報】
【朗報】2021年は多くのクリスマスマーケットが開催予定!
コロナ禍で迎える2度目の秋、2021年。
『withコロナ』に舵を切り規制撤廃する国、ワクチン接種を推し進める国、あるいは新たな感染拡大に見舞われる国など欧州各国で様々な状況の中、観光客にも地元民にも喜ばしい情報が各地から届いてきました。
それは欧州の冬で欠かせない、各クリスマスマーケットが2021年は開催予定であるということ。
思い返せば1年前の2020年秋から冬、欧州各国は激しい第二波に襲われ東西南北どこの都市も厳しいロックダウン、当然ながら各クリスマスマーケットは中止に。
そんな暗黒の冬を越え、2021年はワクチン接種が進んでいることもあり、開催にGOサインを出す街や自治体が続々と現れています。
もっとも開催が刻々と迫る10月頃から再び感染が急増している国が多く、改めて開催状況や各国の入国条件、現地の規制は直前まで慎重にチェックした方が良いでしょう。
ともかく、コロナ禍では初となる各国各地のクリスマスマーケットの中から、特に人気の10ヶ所をまとめました。
【2021年11月下旬追記】各国のクリスマスマーケットの開催状況や入場条件はしばしば急遽変更になることがあり、当サイトでは最新情報に更新できていない可能性もあるので、必ず各自で公式サイトなどを確認するようお願いいたします。
ドレスデン(ドイツ)
まずはクリスマスマーケット界の中心的存在ドイツからは、ドレスデンをピックアップ。
ドレスデンのクリスマスマーケットはなんと1434年から続く、世界最古のクリスマスマーケットの一つとされています。
そのメイン会場であるアルトマルクト広場(Altmarkt Square)にはギネスブックにも載る世界最大の木製クリスマスピラミッド、観覧車、メリーゴーラウンド、クリスマスツリー、そして200店以上の屋台がひしめく、まさにおとぎの世界。
お土産にもピッタリの伝統工芸品やクリスマスオーナメントなどに加え、ドイツで最も美味しいと言われるシュトーレンも屋台で気軽に手に入ります。
ずっしりとした伝統と眩いばかりの華やかさを同時に体験できる、王道のクリスマスマーケットと言えるでしょう。
【悲報】2021年11月19日、ドレスデンを含むザクセン州、そしてミュンヘンなどバイエルン州の全てのクリスマスマーケットの中止が発表されました。ケルンやベルリンなど、ドイツのそれ以外の地域のクリスマスマーケットは開催予定。
開催予定日:2021年11月22日(月)〜12月24日(金)【2021年も中止が決定】
コルマール(フランス)
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フランスでも特に人気のクリスマスマーケットは東部のドイツに近いエリアに多く、コルマールもその中の一つです。
人口約7万人のコルマールはアルザス地方らしいフォトジェニックな街並みが印象的で、そこにクリスマスマーケットやイルミネーションが加われば、誰もが心を奪われてしまうようなロマンチックな景観に。
徒歩で歩いて周れる小さな旧市街ながら、期間中には屋内外6つのマーケットが登場し、グルメやショッピング、イベントなど充実した施設&内容のおかげで、何時間過ごしても飽きることはありません。
教会やミュージアムなど通常の観光スポットと合わせて、大都市とは一味違う温かみのあるクリスマスマーケットを満喫しましょう。
開催予定日:2021年11月26日(金)〜12月29日(水)
バーゼル(スイス)
そのお隣のドイツやフランスに比べると、クリスマスマーケットの目的地としてはスルーされがちなスイス。
が、European Best Destinationsによると、バーゼルが2021年のベストクリスマスマーケットに選ばれたそう。おめでとう!(よく分からんけど)
バーゼルのクリスマスマーケットは、バールフュッサー広場(Barfüsserplatz)とミュンスター広場(Münsterplatz)の2ヶ所がメイン会場。
ドイツ&フランスとの国境に面した都市らしく、バラエティ豊かなフード、ドリンク、スイーツ、お土産、クリスマス雑貨etc.が屋台にずらりと揃います。
丁寧に装飾された一つ一つの屋台はそれぞれ個性やこだわりがあり、カメラを片手に散策するだけでも充分楽しめるでしょう。
【2021年11月23日追記】入場にはスイスまたはEUのCOVID証明書が必要で、それ以外の国のワクチン接種証明または回復証明を持つ人はCHF30でスイスの証明書を申請可能。(参照:Basel Tourism)
開催予定日:2021年11月25日(木)〜12月23日(木)
公式サイト:https://www.basel.com/en/events/christmas/christmas-market
ブリュッセル(ベルギー)
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“Winter Wonders”との名で開催されるクリスマスマーケットを含めたブリュッセルの冬の一大イベントは、その名の通りあらゆる年代の人を感動や驚きに満ちた時間を与えてくれます。
ただでさえ世界一美しい広場との呼び声高いグラン・プラス(Grand-Place)を中心に、街のあちこちにはイルミネーション、そしてクリスマスツリー、アイスリンク、観覧車、イベントステージなどが設けられ、冬の寒さを吹き飛ばすかのような幻想的なムードに。
美食の街としてすっかり認知されつつあるブリュッセルだけに、絶品スイーツからホットワインまで、極上グルメは数知れず。
隣国オランダ在住の筆者も歯ぎしりをしたくなる、ベルギーならではの上質な食と共に街歩きやイベント、アートを味わい尽くしましょう。
開催予定日:2021年11月26日(金)〜2022年1月2日(日)
エディンバラ(スコットランド)
続いては海を越えて、スコットランドの古都エディンバラへ。
世界遺産にも登録されたその美しく重厚な街並みに、冬はカラフルでポップな、時に遊び心のあるイルミネーションやデコレーションが違和感なく融合。
その目玉であるプリンシズ・ストリート・ガーデンズ(Princes Street Gardens)のクリスマスマーケットは、一部の例外日を除いて午前10時から午後10時までオープンしているため、観光の前後にも気軽に立ち寄れます。
中世から時が止まったかのような旧市街とエネルギッシュな新市街、そして自然豊かな公園が見事に一体化したエディンバラでは、アクティブ派ものんびり派も食いしん坊も、思い思いの過ごし方ができるはずですよ。
開催予定日:2021年11月20日(土)〜2022年1月2日(日)
プラハ(チェコ)
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景観の良さでは欧州随一のチェコの首都、プラハ。
そんなプラハがさらに輝きを増すのが、通常11月下旬から1月初旬まで開催されるクリスマスマーケットの期間です。
絵画のような旧市街をさまよい歩けば、大小のマーケットからほんのりと漂うシナモンやグリルソーセージの香りに誘惑されることでしょう。
厳しい寒さになることも多いプラハの冬は、しっかりと防寒具を着込んで温かいスープやホットワインで身体を温めるのが一番!
期間中、旧市街広場(Old Town Square)にはヒツジやヤギ、ロバも登場し、特に子供連れの観光客に人気のスポットに。
ライトアップされたクリスマスツリーや荘厳な建造物に囲まれながら聴く野外コンサートも、また格別です。
【2021年11月23日追記】クリスマスマーケットへの入場にはワクチン接種証明または回復証明が必要。(参照:Prague Experience )
開催予定日:2021年11月27日(土)〜2022年1月6日(木)
ウィーン(オーストリア)
同じドイツ語圏であるオーストリアも、ドイツと同様に一度はクリスマスマーケットのために訪れたい国。
ザルツブルクやグラーツ、インスブルックなどどの都市にも魅力的なクリスマスマーケットがありますが、やはりウィーンは外せません。
ウィーンのクリスマスマーケットはこれまたびっくりの1296年発祥・世界最古との説が。
が、ちゃんと記録に残ってないんだかで、ドイツのミュンヘンや前述のドレスデンなどと世界最古の称号を巡って火花を散らしてるとかいないとか。ザッハトルテもそんな感じだったような・・・
ともかくそんな歴史あるウィーンでは、ウィーン市庁舎(The Vienna City Hall)やマリア・テレジア広場(Maria Theresien Square)、シェーンブルン宮殿(Schönbrunn Palace)など主要スポットのほとんどでクリスマスマーケットが開かれるため、通常の観光のついでに行けてとても便利。
食べ歩きやお土産探し、イベント鑑賞など、どんな目的でも満足したひとときが過ごせるでしょう。
【2021年12月15日追記】ロックダウン緩和後12月13日にクリスマスマーケットは再開しましたが、入場にはワクチン接種証明または回復証明が必要です。(参照:オーストリア政府観光局)
開催予定日:2021年11月中旬〜12月下旬(マーケットにより異なる)【※12月13日に再開・入場にはワクチン接種or回復証明が必要】
ブダペスト(ハンガリー)
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『ドナウの真珠』との異名を持つブダペストがダイヤモンドの輝きさえも凌ぐような美しさを纏うのが、クリスマスマーケットのシーズン。
ブダペストの主なクリスマスマーケットは中央広場(Vörösmarty Square)と聖イシュトヴァーン大聖堂(St. Stephen’s Basilica)の2ヶ所で、共に徒歩で容易にアクセスできる街の中心部にあります。
そのためイベントの時刻や混雑度によって両方のマーケット、そして観光スポットやカフェなどを自由に行き来できるのがメリットで、食・飲・買・遊を疲れることなくリピートできるでしょう。
いくらソーセージにかぶりついてもホットワイン飲んでもウルトラヒートテックを着込んでも寒いものは寒い😩・・・という寒がりのあなた、ブダペストには温泉がありますよ!
クリスマスマーケット×温泉という素敵なコラボが楽しめるのは、ハンガリーならではの特権です。
【2021年12月15日追記】入場にはワクチン接種証明が必要。(参照:Reuters)
開催予定日:2021年11月29日(月)〜2022年1月2日(日)
公式サイト:https://budapestikaracsony.hu/、https://adventbazilika.hu/en
ザグレブ(クロアチア)
アドリア海の鮮やかなブルーが印象的すぎてあまり冬のイメージがないクロアチアですが、首都ザグレブは実は2016・17・18と3年連続でベストに選ばれた、もはや殿堂入り?の知る人ぞ知る大人気のクリスマスマーケット。
その特徴は伝統に忠実なグルメや工芸品、そして街の至る所で見られるインスタ映えもバッチリのデコレーション。
ドイツ語圏各地などに比べると屋台の数も装飾も控えめで素朴な印象ですが、その飾りすぎない昔ながらの雰囲気が逆に新鮮さを与えるのかも。
それでいて特に女子心をくすぐるようなかわいいイルミネーションや仕掛けは忘れておらず、思わずカメラを向けたくなるスポットが盛りだくさん!
王道を体験した後、2回目以降のクリスマスマーケット訪問の人に特におすすめです。
ちなみにザグレブはクロアチア内陸部のためイメージほど暖かくなく、ウィーンやプラハと同程度の気温なので、ウルトラスーパーミラクルヒートテックをしっかりと着込んで行きましょう。
開催予定日:2021年11月27日(土)〜2022年1月7日(金)
タリン(エストニア)
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最後に紹介するのは、さらにマイナーなエストニアの首都タリン。
しかしこのタリンも2019年にベストに輝いた、実績あるクリスマスマーケット。
ふーん、よく分からんけどどうせドイツとかで人気になってるの見てうらやましくなって真似したんでしょ?(鼻ほじ)
・・・と鼻ほじってるあなた、実はこのタリンのクリスマスマーケットも1441年開始の超老舗、さらにクリスマスツリーが初めて置かれた地としても知られているそう。何げにすごいタリン!
サンタクロースの国フィンランドの対岸にある街だけに、トナカイのそりに乗ったサンタさんがやってくるのもタリンならでは。本当にすごいぞタリン!!
冬の特別メニュー、音楽やダンスのイベント、ハンドメイドの伝統工芸品など、この時・ここでしか手に入らない&体験できないグルメやお土産、経験を堪能しましょう。We love タリン!!!
開催予定日:2021年11月26日(金)〜2022年1月2日(日)
・・・で、日本からも行けるの?
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うわあ、どこも素敵😍
じゃあ早速航空券取って荷造りするぞー!!\(^o^)/
・・・とやる気満々のあなた。えー、ちょっとお待ち下さい。
はい、時代はコロナ禍。
チケット取って、I❤タリンのシャツ着て、ウキウキで空港行ったら書類の不備で搭乗拒否されました、なんて悲劇にならないよう各国の入国要件は必ず確認しましょう。
また、この2021年11月上旬時点で日本→欧州各国はワクチン接種を条件に検査も隔離も不要で入国できる国もありますが、欧州各国→日本に帰国時には必ず自己待機などが必要になります。
そして通常ならドイツ+フランス+スイスやプラハ+ウィーン+ブダペストなど複数の国のクリスマスマーケットを周遊するのも楽しみですが、コロナ禍では慎重に考えた方が良いでしょう。
各国で異なる国内規制をいちいち確認しないといけないだけではなく、急な入国制限で予定が狂う可能性もゼロではありません。
繰り返しになりますが、各国の入国要件や帰国時の規制は頻繁に更新されているため各自で確認し、今年の渡航が難しそうなら、黙って日比谷公園のクリスマスマーケットに行きましょう。(投げやり)
例え2021年に行けなくても、2022年・2023年にチャンスがあるはずです。ドイツかフランスかタリンか日比谷公園か、ぜひじっくりと検討してみてくださいね。