スペイン第二の都市バルセロナは、アート、建築、グルメ、ショッピング、スポーツ、ビーチなど、観光客が望む全てのものを惜しみなく詰め込んだような都市。
この記事では、そんな華やかで誇り高きカタルーニャの州都バルセロナの気候とベストシーズンをまとめました。
雨が少ないみんな大好き地中海性気候
地中海に面したバルセロナは、地中海性気候に属します。
と、シマウマはシマシマの馬ですみたいなわざわざ書かなくても誰でも分かるようなことをあえて誇らしげに書いてみました。
地中海性気候の主な特徴としては、
・年間を通して温暖な気候
・夏は乾燥し冬に雨が増える
が挙げられ、バルセロナもその通りの気候になっています。
ただ“年間を通して温暖”というのはややざっくりとした表現で、実際には冬はコートが必要な寒さですし、夏も時に35℃を超える猛暑になることもあります。
それでも軒並み氷点下まで下がる北欧や中欧に比べれば遥かにマイルドな寒さで、夏の暑さも日本のそれに慣れていればまあ驚くような暑さではないでしょう。
日本と同様に春夏秋冬の四季がありますが、どの季節でも極端な暑さや寒さ、あるいは荒天の日は稀なので、旅行者にはありがたい気候と言えるかもしれませんね。
実際に年間の気温の推移は日本にも似ているので、服装は同じ感じで大丈夫でしょう。
明らかに違うのが、日本とは逆に冬に雨が多いことと、年間降水量が日本の約1/3程度の少なさであること。
そのため雨が多いとされる冬でも、数日間旅行してずっと朝から晩まで大雨ということはほとんどありません。
もし予定を直前まで自由に組めるのであれば、天気予報を見て雨の日はサグラダ・ファミリアやミュージアムなどの屋内スポット、天気の良い日にグエル公園やビーチなど屋外のスポットを周るようにするといいでしょう。
平均気温・降水量・日照時間をチェック!
それではバルセロナのより詳しい気候をチェックするために、平均最高/最低気温・降水量・日照時間を見てみましょう。
気候のデータはサイトにより少々差異があるので、ここではClimatestotravel.comを参照にしました。
ふむ、、冬は雨が多いと繰り返していましたが、実は一番多いのは10月のようです。
典型的な地中海性気候だとこの降水量のグラフがきれいなV字型になるのですが、バルセロナは12月〜2月の各月より8月の方が降水量が多いなど、例外的。
バルセロナに関してはあまりどの季節が雨が多くてどの季節は少ないと先入観を持たず、とりあえず雨具はスーツケースorバックパックに入れて行きあとは直前の天気予報で判断、というのがいいかもしれませんね。
また、他の欧州諸国と同様にスペインも3月下旬から10月下旬までサマータイムを導入しているため夏の日照時間が長いのはもちろん、冬でも5時間と長め。
欧州は国によっては冬が絶望的に地味で暗いのですが(オランダ在住者の証言)、バルセロナは冬でも希望の光が天から注いでくれるでしょう。
目的別バルセロナのベストシーズン
バルセロナの気候の特徴が分かったので、それも踏まえてベストシーズンを解説します。
バルセロナはとにかく見どころが多彩で、同じバルセロナ旅行でも人によって目的や期待するポイントは様々。
そのため一言でいつがベストと断定するのは難しいので、目的別のベストシーズンをまとめました。
街散策やバル巡りを楽しみたい
天候が関係する屋外をたくさん歩くのにベストなのは、4月〜6月・9月〜10月上旬辺り。
この時期は暖かい日が多く昼も長いので、21時過ぎまで薄明るい中で散策やグルメ、ショッピングをたっぷり楽しめます。
ただ、前述の通りバルセロナは雨が極端に多い月・少ない月というのがないので(そもそも全体的に日本よりずっと少ない)、絶対に避けた方が良い時期というのはありません。
春は花や新緑が美しく、7月8月は暑さと混雑を覚悟する必要がありますが最も活気がある時期、11月下旬から年始まではイルミネーションで街が彩られ、観光客の少ない1月2月は人気のバル巡りもしやすい時期と、どの時期にも異なるメリットがあります。
アートや建築にどっぷり浸りたい
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逆に天候にほとんど左右されないミュージアムやガウディ建築などを満喫したいなら、観光客が少なめの11月から3月上旬がベター。
この時期であれば怒涛の観光客の波に辟易することもなく、マイペースに作品を鑑賞したり好きなタイミングで写真撮影を楽しんだりすることができます。
例外としてクリスマスと1月1日は閉まる施設もあり、クリスマス休暇で訪れる旅行者が一時的に増えるので、ゆっくり人気スポットを周りたければ12月20日から1月6日頃までは外した方が良いでしょう。
ビーチで遊びたい
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7月から9月中旬までは、バルセロナとその周辺の美しいビーチでほぼ確実に泳ぐことができる充分な暖かさ(暑さ)になります。
それに加え運良く気温が上がれば6月や9月下旬でも泳げますが、その場合でも午前中や夕方以降は涼しくなりがちなので、気温が高い日中に限られるでしょう。
真夏の混雑度を考慮すると、7月上旬と9月上旬から中旬がベストと言えそうです。
サッカー観戦で盛り上がりたい
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バルセロナと言えばその名のまんま、FCバルセロナの本拠地。
通常リーグ戦は8月から5月まで行われ、シーズン前/後にもプレシーズンマッチや代表戦が行われることも。
シーズン中であれば週末はリーグ戦、週中にカップ戦やチャンピオンズリーグも組まれるので、日程を確認してお目当ての試合を狙いましょう。
冬の特に夜の試合はかなり冷えるので、防寒対策は忘れずに。
混雑を避けてのんびり観光したい
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人混みや行列をなるべく避けたければ、やはりクリスマスを除いた11月から3月がベスト。
バルセロナは世界的観光都市というのに加え人口160万人の大都市でもあるので、どの時期でもガラガラというのはあり得ませんが(ロックダウン中以外…)、やはり夏と冬では観光客のボリュームが違います。
天候という点では少々マイナスかもしれませんが、夏に人でごった返す人気観光スポット、レストランやバル、ショッピングストリートなどを落ち着いて堪能できるのは大きなメリット。
観光客が減ることで、観光客向けではなく地元民に人気のお店を探しやすくなるのもポイントです。
まとめ
スペインで観光客に一番人気の都市・バルセロナの気候とベストシーズンを紹介しました。
気持ち良い透き通るような青空が高い確率で期待できるのは夏ですが、気温的に過ごしやすいのは春と秋。
また冬でも寒すぎず暗すぎずのバルセロナは、特に穴という季節はありません。
そのため行きたい観光スポット・期待する雰囲気・イベント・予算などを考慮して、最適の時期を選ぶといいでしょう。
2020年は新型コロナウィルスの影響で海外旅行に行くのが難しい状況が続いていますが、少しでも早く安心してバルセロナ旅行ができる日が戻ることを願います。