オランダの料理はまずいという噂は本当なのでしょうか。
結論から言うと、ほぼ本当です。
しかしオランダ在住の筆者はその酷評を覆すべく、まだかろうじて美味しいと言えるグルメ7つをどうにか発掘しました。
オランダを訪れる際にぜひ試してほしい、オランダ代表グルメを紹介します。
『オランダらしさ』と『手軽さ』を基準に厳選した7品
さてオランダの料理はまずいと早々に結論づけてしまいましたが、実際にオランダに住む1700万の人々が毎日悪態をつきながらまずいものを食べ続けているかと言うと、そうではありません。
オランダは以前から移民の国として知られているのに加え、EU加盟国なので同じEU加盟国で美食自慢のフランスやイタリアからは自由にシェフが来てお店をオープンできるのです。
EU最高すぎる!!\(^o^)/

なので実際にはオランダでも美味しいものにありつくのは簡単なのですが、かと言ってオランダで美味しいものという記事でイタリアンやケバブを紹介するのも反則っぽいですよね。
なので基準としては、『オランダらしさ』=他の国ではあまりお目にかかれないものや独自性を感じさせるもの、そして『手軽さ』=オランダのどこでも簡単に見つけられるものを重視して、7品をピックアップしました。
ハーリング(Haring)
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オランダで最もポピュラーでしかも気軽に食べられる魚料理が、生のニシンを一日塩漬けしてから塩抜きした「ハーリング」。
イワシのお刺身みたいな感じなので、青魚ファンには特におすすめです!
じゃあわざわざオランダまで行かなくても日本でイワシのお刺身を食べればいいじゃん、という人とはちょっと仲良くなれません(ならなくても良い)
1年中食べられますが、旬は5〜7月頃。
レストランできちんと座ってお上品に食べると言うよりは、屋台のような所でカジュアルにかぶりつくのが一般的です。
パンに挟んだサンドイッチタイプもあるので、ランチや軽食に試してみては 🙂
フリッツ(Frites)
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2つ目でフライドポテトが出てくるが、大丈夫だろうか。大丈夫だと信じたい。
オランダとベルギーはおそらく世界で最もフライドポテトに本気な国。
しかしベルギーにはムール貝とチョコレートという絶対的な切り札が控えているので、オランダは意地を見せたいところ。
最もシンプルな塩味以外にもソースが無料または有料で追加でき、さらに凝ったお店だと野菜やチーズ、肉などのトッピングも。
ちなみにこのフリッツ×ケバブの肉×レタス×チーズ×ガーリック&チリソースというカロリーの玉手箱のような『カプサロン(Kapsalon)』は、オランダの定番B級グルメ。
フライドポテトはサイドメニューという概念を覆した、本気のフリッツは侮れませんよ。
チーズ(Kaas)

料理じゃなくて素材かよ、と言われそうですがやはりオランダからチーズを外すわけにはいかないのです。
オランダの代表的なチーズはゴーダチーズとエダムチーズで、いずれも街の名前がそのまま名称になっています。
春から夏の間、毎週木曜にゴーダ(オランダ語の発音では“ハウダ”に近い)の中心で行われるチーズマーケットでは、様々な種類のチーズの試食もできるのでついつい買いすぎてしまうかも。
ゴーダチーズもエダムチーズもクセが少なく、誰にでも好かれやすい味ですよ。
やればできるじゃん、オランダ\(^o^)/
というかチーズが最大の売りであるオランダでチーズが美味しくないなんてことになれば、それは大惨事です。
スリナム料理

えっ、オランダ料理のおすすめじゃなかったの?
しかもスリナムって何??
しかもしかも写真見ても全く意味不明なんだけど???(特に左奥のピンクの飲み物)
・・・と不穏な空気が漂ってきそうですが、心配いりません。
スリナムは南米にある元オランダ領の国なので、まあオランダの料理としてカウントしていいはずです(いいのか)
スリナム料理はインドネシア、インド、ポルトガルやアフリカなど様々な料理の影響を受けた、エキゾチックながらどこかで食べたことがあるような気もする、不思議な味。
特に典型的な西洋の料理に飽きたり、スパイシーな味付けが恋しくなったりした時におすすめですよ。
ミントティー(Muntthee)

豪快にミントをぶちこんだオランダ風ミントティー photo by Maki
オランダ人は紅茶派よりコーヒー派の方が多いらしいですが、特別にオランダのコーヒーに感動した経験はありません。
その代わりにミントティーには小さな感動を覚えました。
新鮮なミントが溢れんばかりに入ったカップからは爽やかな香りが漂い、鼻をくすぐります。
お好みでハチミツを加えて、お気に入りのスイーツと共に優雅なおやつタイムを過ごしましょう♪
仮にオランダらしいマズイ料理にうっかり手を出してしまっても、それをすっきりリセットしてくれそうな清涼感たっぷりの1杯です。
なおオランダでミントティーと言えばほぼこのタイプですが、まれに平凡なティーバッグタイプが出てきてガッカリする可能性もあるので、“Verse Muntthe”(=フレッシュ・ミントティー)とメニューに書いてあるかを確認すると良いでしょう。
ストロープワッフル(Stroopwafel)
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お土産としても人気のストロープワッフルですが、焼き立ての味はやはりさらにワンランクアップします。
薄いサックリとしたワッフルでキャラメルソースを挟んであり、温かいうちに食べると口の中で濃厚なキャラメルがトロトロに❤
最近ではインスタ映えをゴリゴリ狙ったっぽい様々なトッピングが付いた品も出てきており、そのバリエーションは無数。
オランダ定番スイーツだけに店舗型や屋台型などあらゆる場所で見つけることができ、食べ歩きにも最適!
ワッフルと言えばベルギーが有名ですが、オランダのワッフルもしれっとがんばってるんです。
パンネクック(Pannenkoek)
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みんな大好きパンケーキのオランダ版。オランダのパンケーキは薄めでもっちりとしていて、クレープに近いです。
食事系とスイーツ系があり、食事系ではハムやチーズ、スイーツ系ではチョコレートやフルーツ、生クリームが乗っているものが定番。
なおパンネクックの一口サイズ版がポッフェルチェス(Poffertjes)で、たこ焼き器のいとこみたいなプレートで手際よく提供してくれます。
ここでパンケーキなら日本でも・・・ハワイでも・・・クレープならフランスでも・・・と口を挟むのは、オランダとあなたの間に埋められない溝を作ることになりかねません(どうでもいい)
パンケーキは平和。パンケーキは愛。パンケーキは希望。
まとめ
一時はどうなることかと思いましたが、素材、飲み物、スリナムの力を借りてどうにか7品かき集めて紹介しました。
とはいえ結果的に数日間どころか頑張れば1日でも全部試せるラインナップになったので、オランダらしく合理的になっているとひっそり自画自賛しています(勝手にしとけ)
オランダに旅行の際は、ぜひ観光ついでに全部制覇してみてくださいね!