世界的に感染が拡がっているコロナウィルス(COVID-19)の影響で2021年に延期することが決定したEURO2020。
前回大会からの出場国拡大に加え、EURO2020は欧州12都市で開催されるかつてない大規模なスケールで予定されているため、コロナウィルスの一刻も早い終息が望まれています。
この記事では開催地の一つだったスペイン北部ビルバオ、サン・マメス・スタジアムのアクセスと周辺情報をまとめました。(開催はセビージャに変更)
街中心から徒歩orメトロで行ける抜群のアクセス!
スペインの古豪アスレティック・ビルバオのホームスタジアムとして現在使用されているエスタディオ・サン・マメス(Estadio San Mamés)は、それまで100年に渡り活躍した第一代サン・マメスの二代目として2013年に開場した新しいスタジアム。
そのモダンなデザインのスタジアムは、近年アートと美食の街として人気急上昇中のビルバオの街との相性もピッタリ。
見た目がかっこいいだけではなく、アクセスも抜群なのがサン・マメスのイケメンっぷりを際立たせています。
時に郊外にあることも珍しくない大型スタジアムですが、サン・マメスは徒歩でも行けるロケーション!
それでは具体的にサン・マメスのアクセスをチェックしてみましょう。
街中心から徒歩で行く場合
サン・マメスはビルバオ中心部から西に約1.5kmほどの場所に位置することから、徒歩で20分程度で行けるマチナカスタジアムです。
ビルバオの心臓部モジュア広場(Plaza de Moyúa)から西に伸びるドン・ディエゴ・ロペス・デ・アロ大通り(Gran Vía de Don Diego López de Haro)、あるいはその南に並行するいくつかの通りを西にひたすら進む形で、数多くのバスク料理レストランやバーもひしめくエリアなので寄り道も楽しめます。
モジュア広場を中心に広がるエリアが新市街なのに対し、ネルビオン川を挟み東に位置するのが旧市街。
旧市街からスタジアムは2km少々なので徒歩だと30分ほどとやや長くなりますが、美しい広場や数々のお店が建ち並ぶ新旧のビルバオの中心を横切る形なので、散歩がてら歩いていけば意外とあっという間かも知れません。
街中心からメトロで行く場合
歩くのがかったるい人は、メトロを使うことでさらにさくっと行けます。
モジュア広場からはMoyúa駅、旧市街からはカスコ・ビエホ駅(Casco Viejo)からいずれもL-1またはL-2線でサン・マメス駅下車、徒歩3分です。
ビルバオの交通機関に共通で使用できるビルバオ版PASMOことbarikカードを€3で作ればモジュアやカスコ・ビエホ駅からサン・マメス駅は片道€0,93。
1枚のカードを10人まで共有できるので、グループでの利用には特に便利です。
ついでにビルバオの観光もガッツリしたい場合は、通称BBカードと呼ばれる観光客向けのカードも、
・交通機関(メトロ、バス、トラム、ケーブルカーなど)乗り放題
・無料ガイドツアー
・人気ミュージアムのファストパス
といった特典があり、有効期限と料金はそれぞれ24時間/€10、48時間/€15、72時間/€20となっています。
特に試合開催時には有名観光地はもちろん交通機関や駅の券売機も混雑が予想されるため、チャージも必要ないBBカードは一層役立つでしょう。
グッゲンハイム美術館から行く場合
ビルバオの象徴的な建築物で一番人気の観光スポットでもある、グッゲンハイム美術館(Museo Guggenheim Bilbao)。
グッゲンハイム美術館からサン・マメスも徒歩20分ほど、ネルビオン川を右手に見ながら緑の多いエリアを突っ切る形で、こちらも景色を満喫しながらスタジアムまでの道を楽しめることでしょう。
交通機関を使う場合はトラムのグッゲンハイム駅からサビーノ・アラーナ駅(Sabino Arana)またはサン・マメス駅下車、所要時間は10分ほどでbarikカード利用の場合運賃は€0,38です。
徒歩圏内にホテルや飲食店も充実
ビルバオ中心部から徒歩圏内にあるサン・マメス周辺には宿泊施設やレストラン、カフェ、バーもたくさんあります。
気軽に入れる立呑バルやスポーツバーも多く、試合前にテンションを上げたり熱気冷めやらぬ試合後に立ち寄ったりすれば、より試合の雰囲気を楽しめるでしょう。
ビルバオは特別治安が悪い都市ではありませんが、EURO開催期間のような国内外からの観光客が多くなる時期にはスリなどの軽犯罪が増加する可能性が高い(これはどの都市でも言えることですが)ため、特に試合が夜の場合で海外旅行にあまり慣れていない人はスタジアムに近いホテルに宿泊するのも一案です。(注:EURO開催はビルバオからセビージャに変更になりました)
またスタジアムにはA4サイズ以上の荷物の持ち込みはできないので、試合観戦時には最低限の持ち物のみを持ちあとは宿に置いていきましょう。
より多くの飲食店やナイトスポットがある方が良ければ、やはり新市街または旧市街の中心の宿に泊まる方がベターです。
魅力的な都市が点在するビルバオ周辺!
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ビルバオは元々工業都市で、観光地としては同じスペインの地中海側の各都市やアンダルシア地方に比べると目立っていませんでしたが、近年ではアート・グルメ・デザインなどが注目され、観光客も急増中。
それに伴い宿泊施設や飲食店も増え、競争することでレベルが上がるという好循環をもたらしているようです。
サン・マメスでのサッカー観戦だけではなく観光も兼ねているなら、ビルバオ周辺にも魅力的な都市は点在しています。
ビスケー湾に面したサン・セバスティアンは美しいビーチと美食の街として知られ、サンタンデールはかつてスペイン王室が避暑にも訪れていた風光明媚な港街。
また日本人の巡礼者も増えているサンティアゴ巡礼路では、『北の道』がまさにこのサン・セバスティアン→ビルバオ→サンタンデールを通るルートになっています。
いずれの街にも国際空港があり、ビルバオからバスで片道1時間10分〜30分ほど。
スペイン北部は南部より雨が多く、その分生き生きとした緑が美しいことでも知られているので、巡礼以外にもトレッキングや自然散策には非常に魅力的なエリアです。
まとめ
EURO開催地に予定されていたビルバオのサン・マメス・スタジアムについての情報を解説しました。
残念ながらEUROは同国のセビージャに変更になりましたが、スタイリッシュでアクセスも良いサン・マメス・スタジアムはシーズン中であればバスク純血主義の超個性派クラブとして知られる、アスレティック・ビルバオの試合で熱狂できます。
またスタジアムツアーも随時行われているため、サッカー好きなら是非訪れたいスタジアムであることに変わりはありません。
まずはコロナウィルスが一刻も早く終息し、美しいサン・マメスで大観衆と共にサッカー観戦ができる日が戻ることを祈ります。