その青と白の見事な景観から、ハネムーンにも人気のギリシャ・サントリーニ島。
洗練された豪華なホテルやレストランが並ぶ一方、火山島ならではのワイルドなスポットも。
そんなサントリーニ島でぜひ訪れたい、魅惑の観光スポットを厳選して解説します。
世界一の夕日を前にひれ伏す
それが事実か事実でないかはさておき、サントリーニ島北部のイア(Oia)からの夕日は“世界一美しい”とのキャッチコピー付きの名所。
青いドームに白壁の教会や白やパステルカラーの建物が整然と連なるザ・ギリシャという風景が見られるのもこのイアで、夕日に関係なく文句なしの美しさ。
ピークシーズンの夏はクルーズ船の客も大量に押し寄せ、世界一の夕日を求めてイアの細い路地もバルコニーからの眺めが良いバーやレストランもびっっっしりと人・人・人。
夕日より夕日を撮る人を撮るようなものですが、それはそれで良い思い出になりそう。
そんな混雑は嫌!というならオフシーズンの11月から3月頃ならずいぶんと人は落ち着きますし、イアから少し離れたイメロヴィグリ(Imerovigli)などでも充分綺麗な夕日鑑賞&写真撮影が楽しめます。
サンセットクルーズも人気のオプションで、とにかくサントリーニの夕日はマストです。
絶景ビュー自慢のカフェやバーで目と舌を喜ばせる
そのイアとサントリーニ最大の街フィラ(Fira)には、目の前に広がるエーゲ海の絶景を眺めながら食事やコーヒー&バータイムを過ごせる飲食店が目白押し。
カルデラでできた断崖にへばりつくように白壁のホテル、レストラン、カフェ、バー、ショップがずらりと建ち、1日を通して異なる圧巻の景色が拝めます。
日本ではブレイクしそうでなかなかしない?ギリシャ料理はオリーブオイル、ヨーグルト、ハーブをたっぷり使ったヘルシーな料理で、他の地中海沿岸諸国と合わせてユネスコ無形文化遺産にも登録されています。
断崖に建てられた街のため坂が多く街散策も結構体力が要るサントリーニだけに、絶品ギリシャグルメやゆったりとしたカフェタイムやバータイムで舌と胃を満足させつつ、エーゲ海の風景美に酔いしれましょう。
色彩豊かで個性的なビーチで遊ぶ
ギリシャと言えば美しいビーチのオンパレードで知られていますが、火山島であるサントリーニ島のビーチはなかなか個性的。
白い砂浜の王道ビーチはない代わりに真っ黒の砂浜がインパクト大のペリッサビーチ(Perissa Beach)、赤く切り立つ崖とターコイズブルーの海のコントラストが斬新なレッドビーチ(Red Beach)、ボートでしか辿り着けない白く輝く崖に沿ったホワイトビーチ(White Beach)。
カルデラ沿いのイアやイメロヴィグリがハネムーンやセレブに人気のラグジュアリーなオーラをまとうのに対し、こちらの各ビーチはファミリーや若いカップルも多い庶民的な雰囲気。
夏はもちろん、冬でも人の少ない静寂に包まれたビーチを散歩するのは開放感がありますよ。
サントリーニのビーチについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。
3600年前に噴火で埋もれた古代遺跡を歩く
今でこそ世界一の夕日やらハネムーンの聖地やらと言われて久しいサントリーニですが、この島の西側がカルデラでできた独特の地形は遙か紀元前1600年頃に起きた壊滅的な大噴火によるもの。
島の形がガッツリ変わるほどの大噴火であえなく埋もれてしまった街を今に伝えているのが、アクロティリ(Akrotiri)。
保存状態の良いこの遺跡はおよそ3600年前の街の原型をほぼそのまま留め、当時この地でちゃぶ台を囲んで頑固親父に宿題をするように叱られる子供とそれを横目に縁側でお茶をすすっていたであろうじいちゃんばあちゃんを思い浮かべると、涙がちょちょぎれそう(妄想です)。
このじいちゃんばあちゃん達が使ってたと思われる彫刻や壁画はフィラにある先史博物館(Museum of Prehistoric Thira)で見学することができます。
華やかなエーゲ海リゾートとして世界中の旅人やカップルの憧れとなっているサントリーニの生々しい歴史を知るのに、ちょうど良いスポットと言えるでしょう。
硫黄が香る野性的な活火山ツアー
その大噴火を起こしたのは海底火山ですが、地上にも現役の活火山が無人島であるネア・カメニ島(Nea Kameni)にあるため、ボートツアーで行くことができます。
サントリーニ本島から20分ほどで到着するネア・カメニ島の火山のクレーターまでは、さらに歩いて20分ほど。
時間にするとさほど長い距離ではありませんが日陰となる場所がほとんどないため、特に炎天下の夏はたっぷりの水と帽子、日焼け止めなどは必須。
途中の眺めも素晴らしく、あまりハイキングに慣れていない人でもその雄大な景色には心を奪われることでしょう。
ボートツアーではガイドがその歴史や背景を詳しく解説してくれるので、英語がある程度分かればよりベターです。
ツアー情報(英語)https://www.santorini-view.com/boat-volcano-tours/
多彩なミュージアムで感性を刺激する
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先に紹介した先史博物館を始めサントリーニには多くの興味深い美術館・博物館があり、夏の猛暑で歩き疲れた時や雨の日には特に便利です。
イアでぜひ立ち寄りたいのが、Mnemossyne Gallery。
こちらはミニマリズムをテーマにしたハンドメイドアクセサリーやジュエリーの販売とアートギャラリーを併設した、心地よい空間。
フィラにはフォルクローレミュージアム(Folklore Museum)やティラ考古学博物館(Archaeological Museum of Thera)といった歴史や伝統を伝えるミュージアムから、海をテーマにしたモダンなアートギャラリー・Mati Art Galleryまで、多種多様。
南部の小さな港町ヴリハーダ(Vlichada)にあるトマトミュージアム(Tomato Industrial Museum)や空港に近いワインミュージアム(Wine Museum)も、サントリーニの特産品であるトマト&ワインのテイスティング付きでゆっくり楽しめます。
ワイナリー巡りで舌鼓を打つ
そのサントリーニ特産のワインをもっと知りたければ、ワイナリー巡りに出かけましょう。
サントリーニ各地のワイナリーには個人でも行けますが、場所が分かりにくかったりするので、効率よく複数のワイナリーを周りたければワイナリーツアーに参加するのがベスト。
特に人気のワイナリーは眺望も抜群のサント・ワインズ(Santo Wines)、イアの自然豊かなエリアにある本格的なドメーヌ・シガラス(Domaine Sigalas)、アットホームな雰囲気が居心地の良いガヴァラス・ワイナリー(Gavalas Winery)、アート×ワインが融合した洞窟の中のアートスペース・ワイナリー(Art Space Winery)などなど。
多くのワイナリーはワインの味だけではなくロケーションも素晴らしいので、素敵なお土産と思い出を同時に手に入れられることでしょう。
ワイナリーツアー情報(英語)https://www.winetoursantorini.com/
天然温泉ビーチで癒やされる
サントリーニで経験できる非常にユニークなスポットの一つが、天然温泉が湧くビーチ。
こちらもネア・カメニ島とその隣の同じく無人島であるパレア・カメニ島(Palea Kameni)にあり、火山ツアーとセットになっています。
硫黄や鉄を含んだ海中温泉は茶褐色で、数十メートル手前のごく普通の青い海とのコントラストはなんとも摩訶不思議。
注意点として、通常ボートは海中温泉の30メートルほど離れた場所で停泊し、そこからほぼ足のつかない海を泳いでいく必要があるので、ある程度泳ぎに慣れている人向きであること、そして泉質により水着に色がつく可能性があること、夏以外は涼しいor寒いこと。
しかし肌に良いとされる野性的な硫黄の温泉ビーチでのひと時は、見どころの多いサントリーニの中でも特に忘れられない体験になるでしょう。