日本では近年サウナブームが起きて以降サウナへの関心がより高まっていますが、オランダでもサウナは非常に人気。
日本とはずいぶん異なり一部の人に大きな注目を浴びているオランダ式サウナについて、オランダ在住の筆者が詳しく解説していきます。
オランダ式サウナの基本ルール
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男女一緒に入りスイムウェア着用不可
最初にして最大のオランダ式サウナの特徴は、男女混浴でスイムウェアなどは着用不可という点です、はい。
つまり老若男女、イケメンも美女もブサイクもみんな裸でサウナで汗を流したりプールで泳いだりしています。
基本的に通路などではバスローブやバスタオルを身に着け、サウナやプールに入る際にその出入り口にあるフックに着用している物をかけて入るのが一般的ですが、多数のサウナやプールを次々にハシゴする際はいちいち着ない人もいます。
ロッカールームも男女分かれていない所が多数。
ただしレストランや屋内の休憩エリアなどを利用する場合は裸はNGで、バスローブ等を身に着けている必要があります。
サウナ&温水プールを基本に様々な設備やサービスがある
サウナ施設の規模によりますが、基本はサウナと温水プールがメインです。
大規模な所だと数十種類以上のサウナやプールを完備、日本と同様に大きく分けてドライサウナとスチームサウナがあり、さらに温度、アロマ、音楽や内装を凝らした多彩なサウナが楽しめます。
それに加えてレストラン、カフェ、マッサージやエステ、屋内外の休憩エリア、そしてホテル併設の所も。
スイムウェア着用の曜日を設けている場合も
スイムウェア着用不可のサウナでも、週に1日着用デーを設けている場合があります。
スイムウェア着用デーに裸で入るのはNGで、逆に通常の日にスイムウェア着用もNGです。
そのため必ず事前に公式サイトで情報をチェックしましょう。
ほとんどのアイテムが有料レンタルor販売されている
ある程度大きなサウナ施設はサウナに必要なアイテム、例えばバスタオル、サンダル、バスローブ、スイムウェア着用デーの場合はスイムウェアなどが入場前にレンタルや購入できたり、あるいは入場料に含まれている場合もあります。
そのため基本的に手ぶらでも行けますが、施設によってはレンタルがなく販売のみだったり、入場料に対してレンタル料がやたら割高だったりすることがあるので、こちらも公式サイトで確認することをおすすめします。
共同サウナと貸し切りサウナがある
オランダのサウナには大きなサウナやプールに他の人と共同で入るサウナと、貸し切りのプライベートサウナの2種類があります。
貸し切りサウナは特にカップルに人気で、店名に“privé”や“private”などが含まれていることが多く、基本的に事前予約が必要です。
サイトを見れば共同サウナと貸し切りサウナの違いは分かるはずですが、万が一誤って貸し切りサウナを男友達同士で予約してしまうとオランダ美女の裸を期待してたはずが野郎2人きりで密室サウナという悪夢を見たりすることになるので、くれぐれも気をつけましょう。
サウナに行く際のポイントやマナー
持っていくと良い物
サウナに必要なアイテムとしてはバスタオル、サンダル、バスローブがありますが、前述の通りほとんどの施設ではレンタルも可能です。
特に旅行者はかさばるバスローブを持参するのは困難なのでこれはレンタルするのが現実的ですが、逆にサンダルはレンタルではなく販売の場合が多いので、すでに持っていて荷物を増やしたくないなら持参した方が良いでしょう。
また施設内はレストランや屋内の休憩エリアを除いて写真撮影禁止のためスマートフォンをロッカーに預ける必要があるので、長くくつろぎたい人は本などの暇つぶしアイテムも役に立ちます。
あとは日本のサウナや温泉でも同様ですが、濡れた物を入れられるビニール袋や使い慣れたバスアメニティもあると便利です(基本的にシャンプーとボディソープは備わっています)。
料金の目安
サウナ施設の規模やロケーション(街中心or郊外)にもよりますが、目安としては1日の入場料が€20〜50ほど、“○○時以降”など時間指定・制限がある場合は€15〜となります。
これにランチやマッサージ、あるいはタオルなどの必要アイテムが含まれたいわゆる手ぶらセットなどがプラスされた各種パッケージもあり、贅沢に過ごしたい人から気軽に体験したい人まで様々なオプションが選べます。
気をつけたいマナー
多くのオランダ人にとってサウナは心身のリラクゼーションやカップル・友達・家族などとのくつろぎの場として浸透しているため、当然他人の身体をジロジロ見るために行くわけではありません。
必要以上に他人に見られることを不快に思う人もいるので、男女問わず他の人への配慮は忘れないようにしましょう。
またサウナによっては年齢制限があり子供の利用不可の場合もあるので、公式サイトで要確認です。
そして先に言及したように、サウナやプールゾーンでの写真撮影は禁止。
またサウナやプールに入る前にシャワーで全身を洗うのも忘れずに。
最後に、アンダーヘアの処理もマナーとされています。
リアルなことを書くと個人的なサウナ経験ではツルツルにガチで処理している人は1〜2割、ちょろっと残ってるけどまあいいかテヘペロみたいな人が多数で、全く処理していない人が1割以下という印象です。
特に男性は腹毛とつながってジャッジが難しかったりもしますが(ジャッジとは)、多くの日本人は毛が黒くて白人より目立つので、変な意味で周りからの視線をもらいたくなければきちんと処理して行くか、スイムウェア着用デーに行くのが無難だと言えるでしょう。
オランダ各地のおすすめサウナ
アムステルダム周辺
−Sauna Deco
アムステルダム中心にあり旅行者でも気軽に行ける街ナカサウナ。
ステンドグラスで彩られた豪華なインテリアが印象的で、サウナ以外にもレストランやマッサージ、休憩エリアなどの設備があります。
スイムウェア着用デーがないのでご注意を。
−Sauna Van Egmond
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アムステルダムから電車で約30分の古都ハールレムにあるこちらのサウナでは、充実した施設で贅沢感のあるひと時を過ごせます。
本場のフィンランド式サウナなどで汗をかいたら屋上のテラスやレストランで身体を休ませ、再びサウナとプールへ…と何往復でも楽しめそう。
こちらもスイムウェア着用デーはありません。
ロッテルダム周辺
−Thermen Holiday
ロッテルダムから電車やトラムで30分ほどのスキーダムにあるサウナで、ハーグやデルフトからも30分から1時間ほどのアクセス。
スキーダム自体が観光地ではないのでローカル向きで、コスパが良いのも嬉しいポイント。
ここ以外にも主に都市中心部からやや離れた場所を中心に、同系列のサウナを複数展開しています。
こちらは毎月何日かスイムウェア着用デーがあります。
マーストリヒト周辺
−Thermae 2000
オランダ南部の人気都市マーストリヒトから東に30分ほどのファルケンブルフにある大型サウナ施設は、ホテルも併設しています。
自然豊かなエリアにあるのでマーストリヒトからの日帰りスパ体験としても、あるいは快適な4ッ星ホテルに宿泊しどっぷりと多種多様なサウナやプールに入り浸っても良いでしょう。
こちらも曜日によりスイムウェア着用がルールになっています。
おまけ
−Thermen Bussloo
最後にもう1軒、2022年9月にアウフグース世界大会が開催されたオランダ東部のThermen Busslooを紹介。
オランダの主な観光都市から離れた自然豊かなエリアにあるため決してアクセスが良いとは言えませんが、その分日常から完全に隔離されたかのような広大な施設で、好きなだけサウナ・プール・グルメ・マッサージ・エステetc.に没頭できます。
こちらも日帰りまたは併設の4つ星ホテルに宿泊しての利用が可能。
特に公共交通機関で訪れる場合は本数に限りがあるので、宿泊して朝から晩までじっくり満喫することをおすすめします。
まとめ
オランダのサウナについての情報をまとめて紹介しました。
各サウナはそれぞれロケーション・設備・サービス・コンセプトが異なり、短時間でサクッと汗を流す人から宿泊してじっくりリフレッシュする人まで、楽しみ方は様々。
旅行者でも訪れやすい立地のサウナもたくさんあるので、特に天気の悪い日や数時間予定が空いた日に足を運ぶのも良いでしょう。
日本とは少し異なるオランダ式サウナ、ぜひ試してみてくださいね。