オランダ在住者がワクチン接種してから4カ国に渡航して感じたこと

オランダ
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新型コロナウィルスによる影響や対応が世界各国で分かれる2021年9月。
前月に2度目のワクチンを接種し終えたオランダ在住の筆者が、早速欧州4カ国に渡航してみました。各国の規制、街の様子、帰国後のルールなどを、実体験を元にレポートします。【2021年9月情報】

2021年9月に渡航してみた4カ国

前回ワクチン接種の記事を書いてから、約1ヶ月。

それ以来記事が更新されていないことに、もしや副反応で死・・・と胸騒ぎを感じている全世界28億人(推定)の当サイトファンの皆様、ご安心ください。

筆者は元気もりもりです。

それどころかこの記事のタイトルを見ればお察しの通り、ガッツリ動き回っておりました

やはりいざ他国に足を伸ばしてみると色々と発見や感じることがあり、せっかくなのでそれを記事としてまとめてみることに。

ただし各国の状況・規制は目まぐるしく変更しており、また国によっては州や地域ごとに規制が異なることも珍しくありません。

そのため個人的な体験談をシェアしたところで、少し時期やエリアが違えば状況が違う可能性が高く、正直あまり役には立たないと思います。

ここで書いていることは紛れもない実体験ですが、あくまでもそれは一個人の話なので、鼻をほじりながらふーんそうなのね、という程度のノリで読んでもらえれば幸いです。

それでは具体的に筆者が2021年9月に渡航した4カ国と、その様子をざっくりと見てみましょう。

ベルギー

最初に訪れたのは、隣国ベルギーです。

コロナ前は年に何度も足を運ぶことも多かったベルギーには、サッカー観戦のために実質日帰りで行きました。(試合観戦後にそのまま深夜バスで帰国)

この日は日曜日で素晴らしい天気に恵まれたこともあり、ブリュッセルの中心グラン・プラスを始めとした観光スポットは、多くの観光客や地元民で賑わっていました。

活気が戻っていたグラン・プラス

筆者が観戦したのはブリュッセル北西部のボードゥアン国王競技場(Stade Roi Baudouin)で行われた、W杯予選のベルギーvsチェコ

2回目のワクチンを接種したその日に、オンラインでチケットを購入しました。

ファンの歓声もかなり戻ったスタジアム

おそらくまだ上限付きの入場許可だったのでしょう、約5万人の収容人数に対してこの日の観衆は2万人台

それでもスタジアムに響き渡るファンの大歓声、ブーイング、チャントは、すっかり無観客に慣れてしまっていた欧州サッカー界が待ち望んでいたものではないでしょうか。

この地元ファンの圧倒的な声援を受け、ベルギーは3-0でチェコに快勝。FIFAランク1位の実力を見せつけたかのようでした。

イタリア

この後の3カ国は、バカンスのメイン・ギリシャとその前後のトランジットという構図です。ただしトランジットと言っても空港で待っていただけではなく、あえて長い乗り継ぎ時間のフライトを選んだので、空港の外に出て歩き回りました。

まず降り立ったのは、イタリア・ミラノ

2021年9月現在、イタリア入国には氏名・利用する航空会社・滞在先etc.を事前に指定のフォーム(EU Digital Passenger Locator Form)にて登録する必要があります。

ただし同サイトには『最終目的地の場合』とあるので、筆者のようにトランジットで立ち寄るだけなら不要だったのかもしれませんが、万が一このフォームを登録しなかったせいで入国拒否とかになると面倒なので、出発前日にオンラインで登録完了。

事前に赤裸々に情報を提供

するとQRコードなどが記載されたメールが届き、PDFをダウンロードすることで登録した内容の確認もできます。

こちらをデジタルor紙で用意しておいてね、とメールにはありましたが、結果的に搭乗時にも入国時にもチェックはされませんでした

さらにワクチン接種or陰性結果or感染から回復のいずれかを証明するいわゆるワクチンパスポート(正式名称EU Digital COVID Certificate)の確認もなし、コロナ前と何ら変わらないかのように何のチェックもされずにあっさり入国できたので、約15時間のたっぷり乗り継ぎ時間を利用し、ドゥオーモとかドゥオーモ、さらにドゥオーモなどを見て回ります。

凛々しい夕暮れ時のドゥオーモ

これは日本とではなくオランダとの比較ですが、ミラノでは屋外でもマスクをしている人が若干多いと感じました。

文句なしのザル入国、そして空港から市内に移動する電車でも必要とされていたグリーン・パス(イタリア版ワクチンパスポート)のチェックはなく、これはグダグダなパターンか?と思い始めていたので、マスク着用率の高さ(再度注:日本との比較ではありません)は少々意外でした。

この日も天気に恵まれ、週末でもあったことからあちこちのレストランやバーはかなりの賑わい。

オランダも同様ですが、この数ヶ月前までロックダウンでゴーストタウン化していたとは想像もできない、華やかなミラノの夜でした。

ギリシャ

翌朝、予定通りにバカンスの目的地であるギリシャへと飛びます。

ギリシャもイタリアと同様のフォームを出発前にオンラインで登録しておく必要があり、こちらも登録後に確認メールが届きます。

ギリシャ版フォームの確認メール

イタリアでは全くチェックされませんでしたが、ギリシャではこのメールに添付されたPDFをサラッとではありますが、到着時に空港で確認されました

同時にワクチンパスポートもチェック

最初に訪れたのはケファロニア島、その後フェリーで南隣のザキントス島に行ったのですが、このギリシャ国内の島間のフェリーの乗船前にもワクチンパスポートの提示が必要でした。

これらの場面でワクチンパスポートが必要なことは事前に調べて分かっていましたが、その直前に訪れたイタリアや筆者自身が住むオランダなどでも結構「公式ルールより実際は全然緩かった」というオチは珍しくないので、『ギリシャはきちんとしてるな』というのが率直な印象。

筆者的にはせっかくワクチン接種してアプリもインストールして準備万端なんだから、どんどんチェックしてください!という感じでしたが。

大丈夫大丈夫とは思いつつ、コロナ禍で多少不安もあった入国を無事に終えたので、あとはバカンスを楽しむのみ!

まずはビーチ、

密度激低のマクリス・ヤロス・ビーチ@ケファロニア島

続いてビーチ、

黄昏のミルトス・ビーチ@ケファロニア島

さらにビーチ、

みんなのお目当てナヴァイオ・ビーチ@ザキントス島

最後にビーチ!!

硫黄が湧き出る神秘のシギア・サルファー・ビーチ@ザキントス島

夏のピーク後の9月だったことに加えコロナの影響もあってか、人気ビーチであっても『密』に感じる場面はほぼ皆無でした。

ちなみにギリシャではこの2021年9月時点でワクチン未接種者はレストランの屋内では飲食不可でテラスのみというルールがあったのですが、元々この時期は天気が良くワクチン接種に関係なくほとんどの客はテラスを希望したでしょうから、そこまで影響はなかったのでは、と想像します。

筆者もテラスのみを利用したためか、レストランやカフェではワクチンパスポートの提示は一度も求められませんでした。

ブルガリア

ギリシャで絵に描いたようなビーチ三昧のバカンスを過ごし、オランダに戻る・・・前に、最後のおまけ?でブルガリアで約1日近いガッツリトランジット。

ブルガリアはEU加盟国でありながらシェンゲン圏外というややトリッキーな国のため、入国審査が行われます。

「渡航の目的は?」と入国審査官に聞かれた時、正直このバカンスにシェンゲン圏外の国を入れたことを一瞬だけ後悔しました。面倒だな、と。

実際には「トランジットで1日のみの滞在で」と2秒で答え、審査官もそれ以上は何も聞かずすんなりスタンプを押してくれたのですが、日本への一時帰国以外でシェンゲン圏外に渡航するのがコロナ以降初めてだったので、そもそも「入国審査」という感覚を忘れかけていました。

逆に言えば、それまでのシェンゲン圏内の移動ではワクチンパスポートの提示こそあったものの何を聞かれることもなく、非常にラクだったとも言えます。これは個人の体験談&感覚ですが。

このソフィアを訪れたのも週末だったため、レストランやバー、ショッピングストリートは非常に活気が感じられました。

一見コロナの影響を感じさせないメインストリート
古さと新しさを同時に感じさせるソフィア
この角度だとスリムに見える?アレクサンドル・ネフスキー大聖堂

その一方でWorldometers.infoによると、筆者が訪れた2021年9月中旬、ブルガリアでは1日平均1500人前後の新規陽性者、そして70人前後の人が亡くなっていたというデータがあります。

ブルガリアの人口は約690万人なので、これを日本の人口比に換算すると1日の新規陽性者約2万7000人・死者は約1260人という計算になります。

日本で1日の新規陽性者数が2万人を超えることもあった2021年8月と言えば、緊急事態宣言の真っ最中でメディアも連日コロナコロナと大騒ぎしていたのではないでしょうか。

さらにその頃〜その後でも同データによると1日の死者数は100人を超えたことは1度もないので、日本と比較するといかにブルガリアのコロナの状況が深刻で、にもかかわらず街の様子は一見すると普通であったかが際立ちます。

ちなみに筆者が住むオランダでとの比較でも、ロックダウン&夜間外出禁止令で厳しい規制を課していた2021年1月〜3月頃でさえ1日の死者数/人口比ではブルガリアの約1/3、同じ2021年9月中旬の両国の比較に至っては1/35以下です。

同時点でブルガリアはワクチン接種率がEU加盟国では最下位という点も影響しているのか、人口に対し陽性者数はともかく死者数の高さが目立ち、かと言って屋外ではマスクをしている人は少なく規制も特に厳しいとは感じませんでした。

イギリスやデンマークなどはワクチン接種率の高さを盾にすでに陽性者数<死者数に重きを置き「withコロナ」へ舵を切っている印象ですが、ワクチン接種率が低いブルガリアはどうなるのか・・・ちょっと気になりました。

ザル以下?オランダの激ユルの水際対策

何はさておきそんな状況のブルガリアで約1日過ごし、翌朝オランダへのフライトに搭乗します。

手荷物検査や出国審査などを問題なく済ませ、約3時間の空の旅へ。

早朝のソフィア国際空港

この際、搭乗前にも到着後にもワクチンパスポートのチェックはありませんでした

入国手続もパスポート&オランダの滞在許可証の通常通りの2点セットを差し出し、問題なく通過。

外に出る前に、空港内で政府が推奨するコロナ検査キットが無料で配布されました

空港で無料で配られた検査キット

そのまま電車で家路につき、翌日から仕事も再開しました。めでたしめでたし。

・・・いいですか、日本の皆さん。

日本の水際対策を未だにザルだザルだと批判している人がいますが、仮に人口比での新規死者数が日本やオランダの30倍以上(2021年9月中旬の平均)のブルガリアから帰国したらどういう対応になるか、日本とオランダを比較してみましょう。

①日本🇯🇵

日本帰国に際し、どのような手続きがありますか。

(回答)現在、日本では水際対策が強化されており、ブルガリアから日本へ帰国した際の検疫強化措置(ブルガリア出国前72時間以内の新型コロナウイルス検査陰性証明の提出、日本の空港における新型コロナウイルス検査、14日間の自己隔離、誓約書の提出、スマートフォンの携行、必要なアプリの登録・利用等)が執られています。

在ブルガリア日本国大使館

②オランダ🇳🇱

・ワクチンパスポートでワクチン接種or回復証明を見せれば事前の陰性検査不要→ワクチンパスポートのチェックなし
・到着後の空港での検査もなし
・健康申告書の提出→チェックなし
・「自己」隔離すらなし
・検査キットで検査してね(任意)
・空港から出たら公共交通機関を利用してOK
・すぐに仕事に行こうが遊びに行こうが飲みに行こうが自由

これでも日本の水際対策がザルだと言えるでしょうか??

そもそもこの2021年9月時点で日本に入国/帰国できるのは日本国籍者や日本に在留許可を持つ外国人などに限定されており、観光などが目的の外国人は入国さえできません

逆に日本から欧州に渡航する場合、日本は2021年9月にEUの「安全国リスト」から再除外されましたが、このブルガリアやオランダなどEUの多くの国はワクチン接種済みであれば目的を問わず渡航可能、陰性検査も到着後の隔離も不要としています。

つまり、あの8月の第五波のピーク時でさえ、日本→欧州には制限なしで渡航でき、逆に欧州→日本の方が厳しかった(or渡航不可)訳です。

ここでどちらが良いor悪い、正しいor誤りと断言するのは控えますが、少しでも早くコロナ前の日常を取り戻したいのであれば、多少のリスクは受け入れてでも前進することが必要なのでは、と個人的には思います。

“ワクチンパスポート”が必要&不要だった場面

以下は、筆者が今回渡航した4カ国の主な場面でワクチンパスポートが必要だった場面・必要ではなかった面をまとめました。

繰り返しになりますが、これは個人の体験談であり、くれぐれもこれを鵜呑みにして○○には不要なのね!とは解釈しないようお願いします。

実際に「思ったより緩かった」と感じた事はありましたが、あくまでも各国の政府公式サイトなどに従って、各自必要な準備をしていくようにしましょう。

ちなみにオランダ版のワクチンパスポートはCoronaCheckという名のアプリで、スクリーンショットは撮れないのでやや見づらいですが、このような感じです。

オランダ版“ワクチンパスポート”
必要な情報を記載
個々がそれぞれのQRコードを所持

ベルギー(ブリュッセル)

オランダ→ベルギー入国(バス)・・・
サッカースタジアム入場・・・○【QRコード】
公共交通機関(トラム)・・・
飲食店(テラス)・・・
ベルギー→オランダ入国(バス)・・・

イタリア(ミラノ)

オランダ→イタリア入国(フライト)・・・
公共交通機関(電車)・・・
飲食店(店内)・・・

ギリシャ(ケファロニア島&ザキントス島)

イタリア→ギリシャ入国(フライト)・・・○【マニュアル】
交通機関①(バス・タクシー・同島内フェリー)・・・
交通機関②(他島間フェリー)・・・○【マニュアル】
飲食店(テラス)・・・

ブルガリア(ソフィア)

ギリシャ→ブルガリア入国(フライト)・・・○【マニュアル】
交通機関(バス・メトロ・タクシー)・・・
飲食店(店内・テラス)・・・
ブルガリア→オランダ入国(フライト)・・・

ご覧の通り、何万人と入場するスタジアムではQRコードでサクッと読み取られましたが、それ以外の場面では氏名・ワクチン接種日・種類などが記載された欄を一人一人チェックしていました

この4カ国に加え筆者が住むオランダは、いずれも日本で手に入れることができるQRコードなしの紙版ワクチン接種証明書を受け入れており(参照:外務省)、おそらく日本から渡航する場合も同じようにチェックするのではないでしょうか。

渡航を終えた率直な感想

筆者はこのEUのワクチンパスポートが導入される直前、2021年6月下旬にハンガリー&オーストリアに行って以来の国外旅行だったのですが、EU内、特にシェンゲン圏内であれば非常にスムーズに渡航・旅行ができました。

というか、イタリア入国時などワクチンパスポートが必要とされた場面で全くチェックされなかった事もあり、やはりワクチン接種して良かったと思いました。

ワクチン未接種で回復証明もない人は陰性証明がその替わりになる訳ですが、そのために旅行中や前の貴重な時間やお金を掛けて陰性証明を手にして、結局チェックされなかったらガッカリしていたでしょう。

筆者が訪れた国に限らず欧州のほとんどの国で、少なくともこの2021年9月時点ではワクチン未接種でも観光や外食は可能ですが、その場合は陰性証明が必要ということが多く、しかし実際にはチェックされず・・・という事は結構起きてるのではないかと想像します。

それでも検査に費やした時間やお金が戻ってくる訳ではないので(検査は無料の場合もありますが)、効率よく旅をするならワクチン接種or回復証明がベターだと思います。

そしてこの2021年9月時点で渡航してみた4カ国(ベルギー・イタリア・ギリシャ・ブルガリア)と自分が住むオランダを比較すると、案の定?オランダが一番緩いと感じました。

オランダ以外では屋外ではマスク着用義務はなくても商業施設などの屋内ではまだ着用が義務付けられていたのに対し、オランダさんはそれもすでに撤廃済みで、清々しいまでにマスク姿の人を見ることが少なくなっていたのが代表例です。

ちなみに筆者はEUで唯一ワクチン接種者でないと14日間の隔離が強制されるマルタにも近々渡航する予定なので、それはまた別の記事でレポートするつもりです。
【追記:実際に行ってみました。】

ロックダウン中の暗黒時代を思えば、システムとしても雰囲気としても旅行がずっとしやすくなったことに感謝感激でありました。

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