【在住者視点】たまにはオランダ移住の良い所でも語るか

オランダ
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海外移住に興味を持つ人の間で近年注目度が上がっているのが、オランダです。
フリーランスビザの取得が容易なことから様々な年代・職歴の人が熱い視線を注ぐオランダ、実際にオランダ移住にはどんな良い点があるのでしょうか?
オランダに移住して約7年の筆者が、独断でまとめました。

【独断】筆者が感じるオランダの良い所

オランダで取得しやすいとして数年前から注目されているフリーランス(個人事業主)ビザを得て移住し、約7年が経つ筆者。

コロナ禍に乗じてしれっと始めた当ブログをふと見返してみると、オランダに関する記事はごはんがマズイとかドロップがマズイとかイギリスとごはんがマズイ国W杯で接戦だとか、そんなテーマばっかりであることに驚愕しました(実はそんなに驚いてもない)

これじゃまるで筆者がオランダを愛していないみたいではないですか!!

ということでツンデレ筆者(?)の隠れたオランダ愛を示すため、改めてオランダに移住して良かった点やメリットを真面目にまとめてみよう、と。

一応補足しておくと、すでに以前こちらの記事でオランダ移住について高評価(勝手に)を与えています。

そのため若干内容は重なる部分はありますが、より詳しくポジティブな面を掘り下げてみたので、オランダ移住に興味がある人は参考にしてもらえればと思います。

もっとも↑の記事でも述べたように、これはあくまでも個人的な見解なので、人が変われば見方も変わります。

筆者が長所と思う点を短所だと感じる人もいるでしょうし、オランダ在住者代表として書いている訳では全くないことをご了承ください。

また、良いこともあれば悪いこともあるよね・・・ということで、デメリットはこちらの記事をご参考にどうぞ。

なお筆者はフリーランスでシングルなので、例えば子供の教育とか留学とかワーホリとか、そういった分野には詳しくないため全く触れていません。

オランダは子供の幸福度が高い国としても有名ですが、この記事では一般的なデータや人から見聞きした情報ではなく実際に筆者自身が感じた良い面のみを書きたかったので、もしそういった点を知りたければ他の移住者のブログへ飛んでください(投げやり)

自然災害が少ない

オランダに移住する理由が仕事であれ留学であれ結婚であれ、この長所はほとんどの日本人が感じるのではないかと思います。

裏を返せば日本が災害大国とも言えますが、同じ欧州でもイタリアやギリシャは地震がありますし、近年では森林火災を伴う南欧各地の猛暑も深刻化するなど、欧州全体が災害フリーとは決して言えません。

曇りが多く冬はかなり冷え込むオランダの気候はまず理想的とは思われませんが、災害をもたらすような豪雨や猛暑、大雪は極めて稀

日本国内で引っ越す際には地震や台風などの災害リスクをチェックする人が多いと思いますが、高低差が少ない小国のオランダでは東西南北で気候の差も少なく地震もないので、自然災害についてはあまり考慮しなくて大丈夫でしょう。

オープンで寛大な国民性

一方で人に対する評価は満場一致にはならないでしょうが、個人的にはオランダ人の国民性は非常に好意的に感じています。

ごくごく一般的に言われるオランダ人の国民性は、「寛大」「実直」「オープン」など。

例えばオランダ語ができない外国人にも嫌な顔をしないとか、相手の国籍や人種に関係なく平等に接するとかは、本当に見習いたいと感心します。

もし筆者が外国人として日本に住んでいたとしたらおそらくここまで快適ではなかったのでは、と想像します。

シャイではないが、かと言ってガツガツとツッコんでくる訳でもない程よい距離感が、都会育ちの筆者にはちょうど良いのかもしれません。

ちなみにオランダ人の典型的な国民性として「ケチ」というネガティブな面も有名なのですが、その反面寄付には非常に寛大です。

日本語では『人助け指数』『寄付指数』などと呼ばれるイギリスのチャリティー団体が発表するWorld Giving Indexによると、2022年の寄付ランキングでオランダは119カ国中3位となっており、103位の日本より遥かに上。(参照:Charities Aid Foundation)

使うところには惜しまず使い、使わないところには一切使わない、という合理的な面も特徴かもしれませんね。

旅行に気軽に安く行ける

日本からだとなかなか行けないギリシャもあっという間!

前述のようにオランダには高い山もなければ沖縄のように美しいビーチもなくグルメも絶望レベルなので、単純な観光地としての魅力では総合的には日本の方が上だと個人的には思います。

ただしオランダから2〜3時間ほど旅すれば、アルプスでハイキングやスキーをすることも、地中海で泳ぐことも、おしゃれな街でショッピングをすることも、ショボいオランダ料理を忘れて絶品料理に舌鼓を打つことも可能。

しかもLCCや長距離バス・電車が充実しているため、それらは一部の限られたセレブの特権では全くなく、筆者のような一般庶民でも気軽に体験できます。

もちろん東南アジアなどと比較すれば物価は高いでしょうが、EU圏内への旅行ならいちいちパスポートコントロールも両替も必要ないので(一部の国を除き)、国内旅行のような感覚で本当にラクに渡航できるのは大きなメリット。

他人に干渉しない個人主義は良し悪しありますが、コロナ禍でも自粛も遠慮もなくあちこち旅行できたのもまあプラスということにしておきましょう。

治安が良い

仮に経済的に豊かで国民性や気候が最高の国でも、治安が最悪なら移住するのは躊躇ってしまうのではないでしょうか。

その点オランダはかなり治安が良く、基本的に夜一人で歩いたりしても問題ありません

筆者は治安がヤバめの国に住んだことや訪れたことがあるので特に感じるのですが、治安が悪い=お金で安全を買う、神経を使う、行動を制限するetc.ということです。

なのでそういった治安が悪い国では、いくら物価が安かったり景観が良かったりしても、家や宿から一歩外に出れば常に気を張っているような感覚がありました。

もちろんオランダでも犯罪やトラブルが全く無いということではないので油断は禁物ですが、それは日本も含め世界のどこの国でも同様。

普通に生活している限りは、少なくとも身の危険を感じるような場面にはそうそう遭遇しないはずです。

様々な価値観・常識が尊重される

LGBTQへの理解が世界で最も深い国の1つ

こちらも寛容な国民性と関連するポイントではありますが、移民大国であるオランダではみんなが違う意見・常識・価値観を持っていることが当然と認識されています

日本でよく言われる「出る杭は打たれる」的な雰囲気はなく、一人一人のありのままの個性が尊重されやすいのが特徴。

オランダは世界で初めて同性婚を認めるなど、世界中が“NO”を突きつけることに対して真っ先に“YES”と言える、稀有な国だと感じます。

もちろんオランダでも差別や偏見を持った人は一定数いますが、国民全員がひとり残らず1mmの偏見も持ってない国なんて全世界を見渡してもどこにもありません。

そのため日本では相手の顔色を伺いながら話したり、どう思われるかが気になって自分の意見をハッキリ言えないような人でも、のびのびと過ごしやすいのではないでしょうか。

虫が少ない

筆者自身はどちらかというと暖かい気候が好きなので、移住前はオランダは涼しすぎるかなあとも思っていたのですが、涼しい=あんな虫やこんな虫が少ないというメリットにもなります。

真夏でも30℃を超えることが多くないオランダでは、蚊に刺されることは少なく、全人類の目の敵・Gに遭遇する機会も多くないはず(※筆者は移住後一度もお会いしたことがありません)。

暖かい国ではテラスで食事をしようものならハエと格闘になったり、キウイの種かと思ったら虫だったりなんてこともザラですが、オランダはそういった虫達との争いも比較的穏やか。

Gを始めとした虫が苦手な人には、地味に嬉しいポイントだと感じます。

便利すぎないシンプルな暮らし

夜中まで賑わう日本の典型的な繁華街

オランダには24時間営業のコンビニやファミレス、カラオケなどはありません。

また電車の遅れや運休があってもいちいち謝罪のアナウンスはなく、大多数の人々は特に文句も言わず受け流します。

日本で生まれ育つとこういった点は不便・不親切だと思うかもしれませんが、筆者は個人的には「何でもあって当たり前」「常に完璧なサービスを求める」ような世の中より、こういった不完全な世の中の方が好きだったりします

日本は10必要な人に対し15や20与えて喜んでもらおうみたいな雰囲気ですが、オランダはあなた10も必要ないよね、8で充分でしょみたいな感じでしょうか(分かるかな?)

けどその感覚に慣れると、人生に過剰なサービスや飾り付けは不要で、もっとシンプルに生きた方がモノやヒト、地球に対しての感謝を持ち続けられるような気がするのです。

どんな人がオランダ移住に向いている?

この記事を読んでくれている人の中には、おそらくすでにオランダに住んでいる人もいるでしょう。

しかし現在日本や別の第三国に住んでいて、まさにこれからオランダに移住したい、興味がある、でも迷いもある・・・という人もいるはず。

それではここまで筆者が(勝手に)挙げたオランダの長所やメリットを踏まえると、どのようなタイプの人がオランダ移住に向いているのでしょうか?

国際的な暮らしがしたい

wikiさんによると、2021年時点でオランダの全人口の約25%が外国人だそう。

日本の在留外国人は全人口の2%少々なので、その差は歴然。

例えばTOKYOと言えば世界の誰もが知る国際的な都市ですが、東京に住んでいる人でも外国人の友達がいる人や日常的に英語を使う人は限られているのではないでしょうか。

それはEF SETというサイトで公表されている世界112カ国の英語力ランキングを見ても明らかで、オランダは堂々の第1位!

それに対し日本は78位、バーレーンやマダガスカルより下という情けない結果に。

英語で仕事をしたい、色々な国の人と知り合いたい、視野を広げたいetc.と望む人にはオランダ移住はピッタリかも?!

涼しい気候が好き
ビーチはあるが泳げる日は少なめ

オランダは年間の平均気温が約10℃

東京を基準にすると6℃ほど低いことになり、基本的に春夏秋冬どの季節も東京や大阪など日本の主要都市より涼しめ、という認識で良いでしょう。

特に日本各地が猛暑に見舞われる夏は、20〜25℃ぐらいで湿度も高くない日が多いオランダはこの世の楽園のよう

冬は涼しいを越えて寒くなりますが、北欧や高地のような極寒ということもなく、マイナス5℃以下になる事は稀です。

そのため極端に寒くも暑くもなりにくい穏やかな気候で、さらに前述の通り周辺国への渡航は容易なので、暑さや寒さが恋しくなってもちょこっと南や北に飛べばその願いは叶います。

先進国に住みたい

言うまでもないかもしれませんが、オランダは先進国です。

例えば日本人に人気の海外移住先であるタイマレーシアは新興国or途上国であり、まだまだ経済成長を続けている段階。

国民の平均年齢もマレーシアが20代なのに比べ、オランダ(や日本)は40代とまさに「成熟した大人」といったところ。

移住先として考えると、新興国は経済的な伸びしろが大きく物価も安い一方、先進国は医療や教育、福祉の水準の高さがそれに代わるメリットと言えるでしょう。

結局どちらに魅力を感じるかは人それぞれで、移住先でどんな暮らしをしたいか?何を期待するか?そもそも移住の目的は?などなど、基本的な自問自答をした上で、オランダ移住があなたに合っているかを判断するのが賢明です。

『便利さ』をあまり求めていない
クリスマスなどの祝日にはほとんどの店は閉まるのが一般的

前述の通り、もし一般的なサービスの質の高さや生活の便利さを比較したら、間違いなくオランダ日本だと思います。

例えば日本なら夜22時を過ぎてもレストラン、居酒屋、バー、コンビニ、カラオケ、ナイトスポット、スパなどなどありとあらゆるグルメや娯楽が充実しており、予算や気分に応じて様々な過ごし方ができます。

オランダでももちろん朝まで営業しているバーやクラブはありますが、そのジャンルは日本よりずっと限定的で、なおかつ値段も高め。

そのため日本と同じようにあちこちで食べ歩いたり、夜遊びをしたり、24時間いつでも欲しい物が手に入るような生活を期待したりすると、オランダは不便・つまらないと感じる可能性が。

逆に家族や友人とリラックスしたい、モノに溢れた世界でなくても良い、100%完璧なサービスやクオリティは必要ない、という視点がある人にはオランダは向いているかもしれません。

チャレンジ精神が旺盛

もしあなたがフリーランスビザでオランダ移住を考えているのであれば、駐在員や留学生として移住するのと違い、オランダで最低限暮らしていけるだけの収入を事業で得る必要があります。(充分な貯蓄や副業収入などがあれば話は別ですが)

フリーランスビザを利用してオランダに移住する人は毎年いて、飲食系から美容系、物販系に芸術系など様々なジャンルで事業を始めますが、全ての人が同等に大成功している訳ではないでしょう。

2020年以降はコロナにより繰り返されるロックダウンで、特にサービス業には多大な影響が出るなど、一寸先は闇状態。

コロナについてはオランダだけに限った例ではありませんが、やはり文化も物価も人の価値観も異なる国で事業を始めるということは、予期せぬ出来事やトラブルはつきものと考えた方が良いでしょう。

住む家が見つからない、ビザの手続きがなかなか進まない、事業がうまく行かない、ごはんが美味しくない、ごはんが美味しくない(2度目)etc.あらゆるネガティブな出来事に対しても、前向きに捉えて乗り越えていこうとするチャレンジ精神が大切ではないでしょうか。

まとめ

オランダに移住した筆者が、実際に良い・良かったと思うポイントをまとめました。

インターネットの普及により、オランダを始め海外移住に興味を持つ人は、誰でも簡単に現地の詳細な情報を得られるようになりました。

ただし、結局その多くは「赤の他人の体験談」であることも事実です。

例え99人の人が良いと言ってもあなたが良くないと感じる可能性もありますし、その逆もまた然りです。

そのため、どれだけ事前に綿密に情報収集をしたとしても、それで全ての答えが見つかる訳ではありません。

その「答え」は、他人ではなくあなた自身のみが見つけることができるのです😉

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